冷たい視線 ページ36
「やめてよ！」
「顔真っ赤だよ。ドラマでも見たことのない照れっぷり」
「あー、こんなはずじゃなかった」
「ははは！…あ、噂をすれば」
梶間くんの視線の先を見ると渡辺くんと宮舘くんがこっちに来る。
「よー、渡辺に宮舘！」
「え、梶間くん宮舘くんと接点あるの？」
「俺ら1年2年と同じクラスだったのよ。な？」
「うん、懐かしいね」
ハハハとまたエレガントに微笑む宮舘くん。
そうだったのか。知らなかった。
「梶間久しぶりだな」
「おー、そういやデビューおめでとう！」
「ああ、ありがとう」
「ありがとうございます」
「CD買ったよ！曲もカッコよくて最高だな」
「それは嬉しいわ」
「だね。では是非セカンドシングルの方もよろしくね」
宮舘くんがサラッと宣伝した。
あ、そうか。この前歌番組で見た。カッコよかった…。そしてまたついネットで予約を…。
「おう！もう予約済みだから！」
「ハハ、頼もしいファンだね」
「だろー！」
宮舘くんが反応してそのまま2人で話し込んでる。
渡辺くんとぽつんと立ち尽くす。
そういえば最後に会ったのは私の家に来た時だった。
あの時のことを思い出して顔から火が出そう。
「…久しぶり。元気だった？」
「うん。渡辺くんは？」
「元気だよ。…あれから何もない？」
「…うん。大丈夫。ありがとう」
「ううん。そういやふっかに会ったんだって？」
「うん！会ったよ」
「その次の日かな？俺一緒だったんだけど、アイツやばかったよ」
「やばかったって？」
「調子乗りまくってた」
「あはは！」
すごく想像がつくのは何故だろう。
「俺に柿崎さんと会えたこと自慢しまくってた。俺同級生なんだけどなー、とか思ってたんだけど、そういえばふっかに言ってねえやってなって」
「ふふふ。会った日もそんな感じで康二くんとも堪えきれなくて笑っちゃった」
「…え、康二くん？」
笑ってた渡辺くんの顔が少しだけ歪む。
「うん、康二くんと」
「いや、下の名前で呼んでんの？康二のこと」
「あー…うん。助けてくれたお礼させて！って言ったらじゃあタメ口で下の名前で呼んで！って」
「…アイツちゃっかりしてんなあ」
「ふふふ。ワンコみたいだよね」
渡辺くんに尻尾ぶんぶんに振ってる姿も思い出してしまう。
「…柿崎さんって関西弁に弱い？」
「え？なんで？」
「康二も関西人だし、梶間も関西弁時々使ってたじゃん」
「…」
渡辺くんの目線が冷たく悲しそうだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 312人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おでん(プロフ) - みかんさん» コメントありがとうございます。そう言っていただき嬉しいです！ありがとうございます！ (2021年3月4日 7時) (
レス) id: 0eda0cdbe1 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - おでんはんはじめまして！このお話本当に大好きです！今までにないテイストで今後も更新楽しみにしてます(^^) (2021年3月2日 20時) (レス) id: 7b49f138be (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おでん | 作成日時：2021年2月20日 21時
