・ レトルトside ページ36
不意に
パーン！！パラパラパラ…
花火の音。
キ「わあ！花火始まっちゃった！行こう！」
「ぅわっあ！」
キヨくんは私の手を取り、人の流れをかき分けて進む。
しっかりと繋がった手は、離れることはない
▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△
キ「ついた…！」
「っはぁ、はぁ。つい…た…？」
キ「あっごめんね！走らせちゃって…」
「ううん、全然大丈夫だよ？間に合ってよかった！」
キヨくんが連れてきてくれたのは高台の公園。
そこからは私達の住む街が一望できて、花火を誰にも邪魔されずに見ることができた。
「きれいだね…」
「うん。ほんとに」
視線を花火からキヨくんに移すと
キヨくんはじっと私の方を向いていた。
「なに？なんかついてる？！」
キ「目と鼻と口と眉毛ついてる。」
「そうじゃなくってw」
私はまぶたを伏せた
するとふわっと柔軟剤の香りがした。
それは嗅ぎなれた我が家のかおり。
「キヨくん…急に抱きしめないでよ…ビックリするじゃん…どうしたの？」
キ「いや…なんかさ、ほんとにAがここにいるんだなって思って。」
「？そりゃいるよー？」
キ「そうじゃなくて、去年まではお互い存在すら知らなくて、初対面で付き合って、それで俺を信じて上京までしてくれた。」
「うん。」
キ「Aと会えてなかった春まで、俺結構病んでて。はやく会いたかった。」
「うん…」
キ「だから、目の前にいてくれてるっていうのがすごい嬉しいんだ。」
「私もだよ？私も、キヨくんとおんなじくらい嬉しい」
ﾊﾟｰﾝ!ﾊﾟﾗﾊﾟﾗﾊﾟﾗ…
最後の大きな花火が上がった瞬間
私達は唇を重ねた
▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼
レトルトside
レ「ほんとあの二人はバカップルだよなあ」
姉「でも…好きな人とああいうふうに自然体でいられるって凄く羨ましいな…」
レ「そお…だね。」
姉「………」
レ「………」
レ「あの…さ」
姉「なに？」
レ「もしよかったら…俺と
ﾊﾞｰﾝ!ﾊﾟﾗﾊﾟﾗﾊﾟﾗ…
さい！」
姉「え？何？もう一回お願い！」
タイミングが悪く花火が始まってしまった。それなら今度は耳元で
レ「俺と付き合って」
姉「！！うっ！うん！」
彼女は赤い顔をして微笑んだ。
絶対幸せにしてあげるからね
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雑食の林檎(プロフ) - *〜ゆら〜*さん» コメントありがとうございます!!ゆらさんのお陰で頑張れます!!これからもよろしくお願いします (2020年8月30日 2時) (
レス) id: 0a1352cbdd (このIDを非表示/違反報告)
*〜ゆら〜* - 面白いより自分がその気になります。頑張ってください…!! (2020年8月30日 0時) (レス) id: 7c4adda471 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雑食の林檎 | 作成日時：2020年8月16日 13時
