【鬼滅の刃】色々ツッコミたいけどとりあえず自分の顔が可愛すぎる。

14.尊くてつらい ページ15

.





地面に転がる鬼の頭。
着々と消えていく自分の体を見た鬼は、焦りと何処か切ない顔をして炭治郎を見つめるしかない。

普通の人なら、この鬼を蔑みの目で見るのかもしれない。だけど炭治郎は違った。


悲しい目で、見たのだ。




「……悲しい匂い」




確かこの鬼は大好きだった兄を鬼になった事で喰い殺してしまったんだ。ただきっと昔みたいに兄に手を握って欲しかったのだろう。人を殺した事実は変わらないが、この"人"も考えれば被害者だ。



その話を知らない炭治郎。

なのにぎゅっと鬼の手を握った。鬼から大粒の涙が流れ落ちる。炭治郎を兄に重ねたのかもしれない。



「神様どうか、この人が今度生まれてくる時は鬼になんてなりませんように」

「お兄ちゃんに会えるといいね」

「？」

「なんでもない」



数秒後、鬼は跡形もなく消えてしまった。



炭治郎は少し複雑そうな顔をしながら空を見上げる。きっと錆兎や真菰ちゃん、鱗滝さんの事を考えているんだろうな。

錆兎や真菰ちゃんを殺したのは勿論許せない。許せないが今回のは嫌うことも出来ないよ。



「炭治郎、大丈夫??」

「ん、ああ。大丈夫だよ」



気持ちを切り替えたのかニコッと炭治郎スマイル。


……………尊い！

切り替え大事。大事よ。



「Aの技、凄かったぞ」

「えっへ！私強いからねっ」

「ははっ」




笑顔尊いーーーーーっ！！！！！！！




笑っただけでこの心臓痛めつけられる感しんどみ。炭治郎の存在事態がしんどみ。ごめんなさい全然しんどみじゃないです生まれてきてくれてありがとう。


待って何言ってんだよ私。




「うええ、炭治郎がカッコよすぎて死ねる」

「俺はAに死んで欲しくない！」

「よし、死なないです！！！！」




炭治郎と馬鹿な会話が出来ているのが嬉しいな、とも思ってしまう。これでも頑張ってる方だけどな。


だって炭治郎が目の前にいるんだよ？？あのたん、炭治郎さん、炭治郎殿が目の前いるんだよ？？？？いや可愛いかよ。(謎)



「はあー…好き」

「さらりと言って恥ずかしくないのか？」

「本当のことだもん」

「そ、そうか」




Aが素直に伝えれば、年頃の青年らしく顔を赤らめそっぽを向いた炭治郎。赤面というやつだ。


___直球で伝えてくるの止めて欲しい。

と、知らぬ間に炭治郎をドキドキさせているAであった。

15.我妻善逸降臨→←13.最低拳で

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す