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それから私は四六時中目隠しをされた状態のまま、部屋に軟禁されてた。
部屋に来る人間は何人かいるけれど、それが人間なのか呪霊なのかも目隠しをされている私にはわからない。どいつもこいつも上級呪霊なのか律儀にドアを開けて入ってくる。呪いなら呪いらしく壁でもすり抜けてみろ。それができるくらい低級なら、髪だけで一発で殺してやるから。
そんな思いで、私は口を尖らせた。
「ほら、口開けて。」
この声も無視だ無視。私は顔を横に逸らした。そんな私の反応を見て、もー、と真人は息を吐いた。
「Aは人間なんだから、食べないと死ぬよ。」
そんな真人のセリフを聞いて私はハッと息を吐いた。
「呪霊のくせに人間のことをよくわかっておいでで。」
名前で呼ぶな、クソ呪霊め。
私が顔を背けたままでそういうと、真人はまったく、と息を吐いた。
「そんなだと、病気になるよ。」
「ならない。」
こんなやりとりを何処かでしたことがある気がする、なんてデジャブに襲われていると真人が真剣な声で言った。
「なるよ。少なくとも今の君は。」
その言葉に引っ掛かりを覚えた私は、真人の方に少しだけ顔を向けた。別に、面と向かって聞いてやろうってわけじゃない。すこし耳を近づけたかっただけだ、なんて誰にするでもない言い訳を心の中で唱えながら。
「君の正体は夏油から聞いたよ。」
真人がスプーンを皿の中に置く音がした。今は食べさせることを諦めたのだろう。
「君が俺たちと似て、食事をする必要がないのはわかってる。でもそれはあくまで呪力がある時の話。呪力が封じられた今の状態で栄養補給もしないでいると、衰弱するし、死ぬと思うよ。」
ま、面倒なのはわかるけど、と真人は言った。
まさか人間よりも呪霊のほうに理解を示されるとは、皮肉なものだ。私は息を吐いた。
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しょーどくえき - わ！すっごくおもしろいです！続きがとても楽しみです！頑張ってくださいね！ (2021年6月20日 16時) (
レス) id: 5790125387 (このIDを非表示/違反報告)
猫かぶり - 今は死滅回遊ですよ!!!続きがとても楽しみです!!! (2021年5月21日 20時) (レス) id: 94bc23990d (このIDを非表示/違反報告)
柑橘(プロフ) - 無気力なおバカさん» コメントありがとうございます！この展開は読者様には不評かも、なんて考えている折だったので、これからの展開が楽しみというお言葉に救われました！更新頑張ります。 (2021年1月2日 23時) (レス) id: c6d1d3b3eb (このIDを非表示/違反報告)
柑橘(プロフ) - 糸野さん» コメントありがとうございます！スリルのあるなんて素敵な言葉をいただけて嬉しいです。更新が滞っていますがこれからもドキドキさせられるよう頑張ります！ (2021年1月2日 23時) (レス) id: c6d1d3b3eb (このIDを非表示/違反報告)
無気力なおバカ - 面白いです。これからの展開がすごく楽しみです。キャラ達の関係とかもすごく好みです。更新頑張って下さい！ (2021年1月2日 3時) (レス) id: 9900cccf42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柑橘 | 作成日時：2020年11月28日 17時
