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照史
午前中の振り入れは終了。
そのあとの予定も詰まっとるから、
結構な集中力で順調に進んだ。
濱田「 腹減った〜〜」
神山「 ガッツリしたもん食いたいわ〜」
元気に練習室を後にするメンバー。
ふと見渡すと、
そこから遅れをとって、まだ座って汗を拭いているしげ。
桐山「 おつかれ、ケータリング行こうや、なくなるで」
重岡「 せやね、笑」
ヘラっとまた困ったように笑って、
なかなか動こうとしない。
よく見たらバスの中と同じくらい青白い顔をしとって。
桐山「 どした?体調悪いか、」
重岡「 んーん、ちゃうちゃう、疲れすぎて腰抜けとんの」
もう歳やわ〜 なんて、またケラケラ笑ってるけど。
桐山「 しゃあないわ、おじいちゃんのことおぶったろか 」
重岡「 ……… うん、」
俺もしげに合わせて言うたら、
まさかのホンマに背中に乗せるハメに。
桐山「 ほら、手貸し、よっこらせっ、」
身体を持ち上げる前に握った手は、
ダンスを踊ったあととは思えんくらい冷えきってて、
…あー、これまじで力入らへんのな。
身体はだらん、と脱力していた。
重岡「 …あきと、落っこちそ、」
桐山「 え〜、それは勘弁してや 笑 」
しっかり捕まっときって言いたいけど、
それが出来たら歩けてるか。
鍛えとるしげを担ぐだけで結構精一杯やし、
これ後ろひっくり返ったら終わりや。笑
桐山「:…っしょ、」
せめて重心はまっすぐせな、と
もう一度背負い直した。
:
:
“ここんとこちょっとハードで、疲れてんきっと。
寝たらようなると思う。”
なんて雑な言い訳をして、ソファに横になった。
顔色からして貧血はまず確定やから、
足上げてやりたいんだけど、
桐山「 ああ、丸まってもうた笑」
小瀧「 なぁ、なにごと?」
桐山「 体調芳しくないっぽい、帰れなくて困ってた」
メンバーの視線がしげに全集中。
そりゃそうよな、さっきまでいっしょに踊ってたのに、
いきなり背負われて帰ってくるんやから。
少しすると寝息が聞こえてきて、とりあえず安心した。
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shihok0712(プロフ) - しげちゃんとメンバーのやりとりが優し過ぎて,何回もシリーズごと読み返してます。メンバーにとってしげちゃんはまさに手のかかる子ほど可愛い,という言葉そのものな存在なんやと思います。これからも沢山の物語を楽しみにしています。 (4月17日 13時) (レス) @page15 id: ebf12df227 (このIDを非表示/違反報告)
なな - こゆずさん!更新ありがとうございます!今回のお話も凄く素敵でした!!これからもこゆずさんのペースでいいので更新楽しみにしていますね!! (2021年10月10日 0時) (レス) id: 3176ccab77 (このIDを非表示/違反報告)
たくたるゴまム。(プロフ) - またまた素敵なお話をありがとうございます!次の更新も楽しみに待ってます! (2021年5月16日 10時) (レス) id: 908144d194 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - かみしげのお話待ってました!!いつも本当に優しいお話をありがとうございます。これからも楽しみにしています!! (2021年5月16日 6時) (レス) id: e344ea4f1b (このIDを非表示/違反報告)
こゆず(プロフ) - みゆさん» 嬉しすぎるコメントにひっくり返りそうです、!!!作品を愛してくださって嬉しいです。涙 これからも毎日読んでくださいね!笑 (2021年5月16日 1時) (レス) id: 8e4d395d03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こゆ | 作成日時:2021年1月15日 12時