ご機嫌ななめ （黄）* ページ29
崇裕
濱田「 おはよぉさん」
桐山「 あ、はよ 」
神山「 おはよー。」
えっ、なになに。どーゆー空気や、これ。
今日は1日７人で仕事の日やから、
それはそれはうるさい楽屋を想像してたんやけど。
照史と神ちゃんはさらっと挨拶返してくれたけどそれきりやし、
望は俺の方ちらっと見て微笑んで手あげて、また視線を台本に移すし 。
しげに至っては隅の机に突っ伏したまま 。
気付いてへんのか、寝てんのか 。
濱田「 おわっ！」
静かな楽屋の中に突然スマホのバイブレーションが鳴り響く。
びっくりしてでかいリアクションとってまったやんか。
重岡「 … っ、 うるせぇな 、 ……… 」
音を立てたのは机にあったしげのスマホで、
面倒くさそうに頭だけムクリとあげて通知を確認して、
たぶんサイレントにして、もとあったとこにバンッと叩きつける 。
また突っ伏してそのまま動かんくなった 。
濱田「 え、こわ … 、笑 ご機嫌ななめなかんじ？ 」
神山「 多分やけど、ナナメ。笑 ずっとあんな感じやねん 。」
濱田「 へぇ… 珍しいな 」
そう、ほんま珍しいねん。
でも誰だってそういう時あるし、
それが仕事に影響するようなことはしないから
とりあえず、見守っとくか 。
中間「 おはよー 。」
少しして淳太も楽屋に入ってきた 。
みんなそれぞれ挨拶を返すなか 、机に突っ伏すしげを見て 、
すぐ近づいていく 。
中間「 おい、どーした？ 」
重岡「 …なんやねん 、うるさいな 」
憎まれ口を叩こうと 、一度身体を起こして淳太を睨みつけるしげ 。
それでも何も言わない淳太をもう一度睨んで、また机に伏せる。
中間「 … な、 体調悪いやろ 」
重岡「 ………… 」
中間「 大丈夫やから。どうしんどいんか教えてや 」
なるほど 。
したら、しげが機嫌わるい理由もようわかる。
淳太が来る前に、俺らやって気づいたれば良かったな 。
重岡「 ……… 淳太〜〜〜〜〜 …… 。」
中間「 はいはい、おいで 。 … もう、顔真っ青やん 。」
重岡「 だるすぎて… 頭いたすぎて 、 死んでまいそう……… 」
淳太に飛びついて…っていっても具合悪いからゆるゆる身体預けて、
グジグジ不調を訴える 。
そんなしんどかったのに黙ってて言えんで 、辛かったやろうな 。
まぁ、俺らに言ってくれてもよかったんにとも思うけど、
体調悪いとほんま不器用やから仕方ないことにする 。笑
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作者名：こゆ | 作成日時：2018年3月20日 8時
