だいじょばない ** ページ12
淳太
あれから起きないしげをなんとかソファまで運んで 、
ちょっとずつ、タオルで拭いている。
なんかあったかいし、雨に濡れた洋服は酒とタバコの匂い 。
「 …酔ってる？」
最初はそう思ってたんやけど 、
身体拭き終わって着替えさすところでそうやないことに気がつく 。
「 あっつ… 」
さっきまでのホカホカした感じとは違って 、
しげの体は、気がつけば触れるのがためらわれるほど熱くなってて 。
雨に濡れたせいもあるやろうけど 、
あんな気持ちが不安定なとこをみると 、
やっぱりストレス性の熱なんかなって 。
ほんま、どうしたんよ。
「 ん 、じゅんた … 」
一時間くらいで目が覚めた 。
さっきまで俺にしがみつこうと必死だったけど 、
40度手前まで熱の上がったしげはさすがにその元気はないみたいで。
「 ん 、 手 、…おねがい っ、 」
「 ん、おるよ、泣かんでええって。苦しなるで？」
手を握ってやると 、目を閉じながら静かに涙をこぼす。
こいつ、ほんまに重岡大毅か？
なにがどうなって 、こうなってしまったんやろう。
「しげ、こっちくる？」
中々寝つけないようだから、仕方ないから助け舟を出してやる。
「 うー………… 」
「はいはい、おいで。」
なんでこんなに震えてるんやろ。
俺に抱かれてるのに体はぐっと強ばってるし。
「 しげ … なんかあった？」
聞いて欲しくなさそうなのは伝わる 。
けど、やっぱり聞かへんわけにはいかんし。
「 … ううん 、」
質問の答えはやっぱりノーで。
「 そっか。 …大丈夫？」
「 ……………だいじょばない …っ、」
だいじょばない afterword→←だいじょばない （黄）*
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作者名：こゆ | 作成日時：2018年3月20日 8時
