第22話 ページ24
それから1日2日と経ち、その間もカブは毎日Aの様子を見に、そしてAもまた、カブの元にポケモンの育て方などについて聞きに行くなど2人の交流が続いた。
そんな中、Aは街中でとある貼り紙を見つける。
【ワールド飛行レース ガラル杯】
『飛行レース……?』
それはこの世界におけるスポーツのような競技の一つである“飛行レース”の開催についての報せだった。
しかしAは飛行レースが何かよく知らなかった。名前だけ聞いたことあるかな?位にしか認知していない。
ポスターには開催日、そして予選の日付etc……
『!!』
一際Aの目を引いたのは優勝者の報酬である賞金だった。
1位はなんと80万円、2位でもその半分が手に入ると書かれている。現在金欠のAにとってこれは見逃せない。
予選は3日後と書かれており、エントリー締切は今日の午後4時までとある。
思い立ったが吉日、善は急げとエンジンシティにあるエントリー受付所まで走る。
「お名前がA様ですね。はい、トレーナーカードを拝見します。では、出場する際のポケモンの登録をお願いします」
アーマーガアの入ったモンスターボールを係員に渡し、登録を終了する。
「選手登録が完了しました。選手番号221A様、3日後の予選はCブロックとなりますので、集合時間の30分前までにお集まりください」
『はい、ありがとうございます』
────
カブ「えぇ!?飛行レースにエントリーしたのかい!?」
『はい』
ガラルに飛んでから夕食は毎日カブと摂ることになっていたAは、今日の夕方に飛行レースに応募したことを話した。
カブ「本気なのかい?」
『?カブさん飛行レースってどんなのか知ってるんですか?』
カブ「まさかAちゃん知らないで……?」
ええそのまさかですとパスタを口に運びながら頷けばカブはこれでもかと目を見開いた。
『参加資格とか見る限り、空を飛べるポケモンに乗って早さを競うのかなと』
カブ「うんまぁざっくりと言えばそうなんだけど……」
聞けばそのレースはかなりの危険を伴うこともあるとのこと。
ガラルには無いが、他の地方で行われた際非常に険しい山岳がコースであり負傷者も多く出た。他にも決められた高度で飛ばなければならなかったり、野生のポケモンも多くいる中飛ぶらしい。
カブ「大丈夫なのかい」
『とりあえずやってみようかなと。私のアーマーガアはバトルよりも飛ぶことが好きですし速さもピカイチだと思いますよ』
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作者名:黒梨 | 作成日時:2023年5月16日 22時