命短シ、羽バタケ乙女 (ページ22)

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第20話ページ22

カブ｢とりあえず、今日はもう遅いしポケモンセンターに行こうか｣

『……』

カブ｢あそこはね、トレーナーも宿泊できる場所なんだ。ひとまず、ジョーイさんには僕が説明するから、ここまで長旅で疲れただろう？まずはゆっくり休みなさい｣

『……はい』

ポンポンと涙で濡れたAの顔を優しくタオルで拭き、じゃあ行こうかとそっと手を握る。振り払われる事はなく、遠慮がちにキュッと小さい手で握り返したAに、カブは眉を下げて笑う。

きっとA自身もこんな突拍子のない旅立ちをするつもりなんて無かっただろう。今の彼女は手持ちのポケモンが３体と、トレーナーカードのみしか持っていない。
兄と喧嘩をして、その身一つで慣れない場所まで来て不安だったに違いないだろう。

キュウコンはAの隣をピッタリくっついて歩き、ウインディはその後ろでこちらを見守るように着いてきていた。
ここまで彼らが過保護になるのも理解出来る。きっと彼らの目にはAという少女が迷子のロコンかガーディにでも見えたのだろう。

カブ｢……ポケモンセンターについたらご両親に連絡出来るかい？｣

『……』

カブの問いかけに静かに首を振る。
両親に電話すれば必然とノボリとクダリもきっと出てくる事は容易に想像できた。

『……兄さんが電話に出たら、イヤだから』

カブ｢そうか。……じゃあ代わりに僕がAちゃんのご両親に連絡してもいいかな？｣

『カブさんが？』

カブ｢うん、流石に何の連絡も無いときっと心配してるだろうし、もしかしたらジュンサーさんに協力を求めてるかもしれないからね｣

君が今帰りたくないって事はちゃんと伝えるから、いいかな？というカブに頷かない訳がなかった。

エンジンシティ1大きいとされているポケモンセンターに到着した2人は、ジョーイさんに事の経緯を話した。家出をして旅に出る子供のトレーナーは少なくないものの、遠い地方からはるばる家出して来るという事例はなかったのか、大層驚くもジョーイさんは泣き疲れたAを快く迎え入れた。

こうして無事にAはポケモンセンターでゆっくり休む事が出来た。

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A…
カブさんの優しさに泣いたし、後にめちゃめちゃ懐く
ジョーイさんの優しさにじわっと来たし｢ガラルにようこそ｣と笑顔で言われ泣いた

カブ…
べちょべちょになって泣いてるAを見て父性が疼いた
Aの世話をよく焼くようになる
両親に説明した

作者…
カブさんちの子になりたい