第1話 ページ3
ここはイッシュ地方、ライモンシティ。
稲妻煌めく輝きの街と謳われるに相応しく、豊富なバトル施設にミュージカルホール、遊園地といったエンターテインメント施設も充実した一大都市である。
そして数あるバトル施設の中にも一際異彩を放つのが【バトルサブウェイ】。
読んで字のごとく地下鉄に乗ってバトルを行うという、いくらポケモンバトル好きでもその場所は無いだろと考案者の正気を疑う廃人御用達のバトル施設だ。
そんなバトルサブウェイの発案者であり、経営者である両親を持つのが、後にサブウェイマスターとなる双子の兄弟……ノボリとクダリである。
この親にしてこの子あり、とまだ幼いながらに中々こちらの双子もまぁポケモンバトル廃人街道まっしぐらの最中。2人揃って三度の飯よりポケモンバトル。幼馴染である後のスーパーモデルカミツレからもドン引きされるレベル。
しかしそんな双子にはAという妹がいる。その2人の妹ってその子大丈夫かと誰もが初めは不安になるが意外にも双子は妹を大切にしていた。年の離れた自分達よりも小さく弱い妹をそれはそれは猫可愛がりしていた。
シスコンと周りから揶揄されようがお構い無し。むしろ褒め言葉では?とか兄が妹を大切にするの当たり前では?とからかった本人に宣う始末。とにかく2人は妹が可愛くて仕方がないと言わんばかりに朝晩毎日毎日一緒にくっついている。
眠る時も一緒。何処へ行くにも3人1緒。Aを間に挟んで3人手を繋いで歩く姿はライモンシティではお馴染みの微笑ましい光景である。
またカミツレもAを大層可愛がり、Aもまたカミツレを姉のように慕った。“ミツ姉さん”と花のような笑顔で呼ばれてしまえば可愛がる他ない。このバトル馬鹿の双子と比べ妹のAはかなりマトモである。何故こんなにも違うのか謎は深まるばかり。
そんな平和な日常の中、兄達の妹への過保護が限界突破してしまう事件が起きた。
正直今も十分過保護では?とツッコミたいが、その変化は表立っては見えずらいものである。
事件は突然起きた。
それは暑い真夏、家族で海に出掛けた日の事……
──────
A…
家族(特に双子)に溺愛されてすくすく成長中
一見マトモそうに見えるが後の飛行レースとの出会いにより誰よりも勝利を渇望する様になる為しっかりとバトルジャンキーの遺伝を持っている
双子(旅立ち前)…
この時はまだ健全なシスコン
カミツレ…
Aは実質妹((
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作者名:黒梨 | 作成日時:2023年5月16日 22時