L.O.V.E

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F side



少し近付いただけで緊張しているのか潤んだ瞳で上目遣いに見つめる姿がかわいくて少しいじめたくなった



「キス……しても……いい？」



更に距離を詰めて呟くと頬を赤く染めてギュッと瞼を閉じた北山


目を閉じてそっと唇に触れた
触れた瞬間に少し震えた唇


ゆっくりと目を開きながら距離を取ると目を瞑ったまま固まっている北山が目に入って思わず笑ってしまった



「な、な、なんだよ！なんで笑うんだよっ！」



今にも沸騰しそうな位に耳まで真っ赤にした北山がかわいくてかわいくてそのままギュッと抱きしめた



「北山がかわいくてつい」

「お、俺は…か、かわいくなんか……」

「北山はかわいいよ…凄くかわいい」



はじめはガチガチに固まっていた身体が少し柔らかくなった

腕の中にすっぽりと収まる小さな頭
耳元にそっと唇を近づけると擽ったそうに首を竦めた



「北山…好きだよ」

「・・・・」

「北山のことが大好き」

「お、お前は……なん…で……」



″なんで俺なんだよ″


そう腕の中で小さく呟いた


なんでなんて上手く言えないけど
北山がよくて北山以外あり得なくって
ちゃんと気持ちを伝えたくて肩を掴んで身体を離した

俯いた顔をゆっくりと上げた北山の目には涙が溢れていた



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