story33 彼女? ページ34
【Aside】
「ドMが来た?」
私が、部屋でゴロゴロしてると山崎がそう伝えてきた。
「Aさん違います。真選組女隊士志願者です。」
あの一件から度々こうやって、ここに真選組になりたいという雌豚共が来る。大体の奴等が、男目当てで志願するから、山崎とかその辺が出て相手をする。ただ、めんどくさい奴が来たときだけ、私が呼ばれるという仕組みで追い返している。
「私にいたぶって欲しくて呼んだんでしょ?レズのドMじゃん。」
「Aさん。ホントに違いますから。」
はいはい。
道場に着くと一人の女の子が、総悟に抱きついていた。
「総悟。彼女と幸せに。」
そんな事は思ってない。総悟が、嫌な顔するのが面白くて言っただけだ。
「違いまさァ。こいつが、A姉を呼び出した奴ですぜ。断じて俺の好みじゃ、ありやせん。」
知ってる。しかし、何で私は呼び出されたんだ?だっていないって言えば良いじゃん。
「そ〜君ヒド〜イ。私は、そ〜君のこと大好きだよ?義姉さんからも許可もらえたし、結婚しちゃお〜。」
うわ。ぶりぶりしてんじゃねーぞ。つーか、義姉さんってお前に呼ばれる筋合いは無い。こっち見んなブス。
「土方。エチケット袋。ぶりっ子見たら気持ち悪い。」
「え?はっ?お前吐く気か!ちょっと待て!」
信じた。ヤバいこいつヤバい。私は、ゲロインにはなりたくないから。そーゆーの専門じゃないから。
「嘘。土方〜戻っておいで〜餌ですよ〜。」
私の手元には、犬の餌こと土方スペシャルなるもの。こっちの方が気持ち悪い。
「それ、犬の餌じゃねーから!!!」
「A姉。土方で遊んでないで、早く助けてくだせェ。」
うん、ごめん。総悟。もう手遅れ。だって隣にいるし。
「それで、本題よ!そー君を取り合って決闘よ!」
私に向かって指を指して言うぶりっ子。いやいや、ちょっと待て。可笑しいって。誰もそんなの望んで無いって。ここ最近一番顔を歪めたんじゃないか?って言うくらい私は嫌がっていた。
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作者名:きなこ | 作者ホームページ:https://twitter.com/Kinako_uranai
作成日時:2018年2月5日 13時