季節外れの向日葵

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その言葉に




全てが終わって




何かが新しく始まる気がした。





ネックレスを外した祐介の手は震えていて、




外したネックレスを




毎年向日葵が咲く場所へと投げた。







祐介「幸せになれよ。」





そう言った祐介の顔は、




私の大好きな笑顔。





向日葵みたいに明るくて




優しくて




温かくて





私の太陽みたいな笑顔だった。






そんな笑顔が遠ざかる瞬間、




祐介の手を掴んだ。






私「大好きだったよ。本当に。



祐介が私の全てだった。



祐介の笑った顔が大好きだった。」






こっちを振り返ることはないけど、




それでも真剣に聞いてくれてるのがわかる。






祐介「別れてからも、ずっと好きだった。



でも、もう大丈夫。




だから、祐介も幸せになってね。」






ぎゅっと握り返してくれた手は、




あの頃と何もかわらない温もり。






離したくないけど、





これが私達の終わり。






私「ありがとう。」






その言葉と同時に




名残惜しく離れた手。







もう涙は出ない。





もう振り返らない。







“祐介が愛してくれてた”





その事実に気付けたから。







それだけで充分だから。

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