季節外れの向日葵

2 ページ2

「おはよ。


また朝帰り？」




家に入る直前、



いつもの声が聞こえた。




年下のくせに



私よりデカい奴。




私「なんだ、美勇人か。」



美勇人「幼馴染にむかってなんだって何？」




程よく着崩した制服でもわかるくらい、




スタイルがいい美勇人。




1歳下だけど、




高校までずっと一緒だった。





気付いた時にはジャニーズに入ってて、




まぁ、一応自慢の幼馴染。





美勇人「あ、今日放課後仕事って言っといて。

Aん家に母さんいるから。」




私「はいはーい。」




そう言い残し、



走っていった背中を見送った。







玄関を開けると、



朝から賑やかな声。





私「おばさーん。


美勇人、今日仕事だってー。」




美母「あ、はいはーい。」





聞いてるのか聞いてないのかわからない返事をスルーし、




そのままお風呂場へ向かった。





朝まで一緒にいた男の匂いを消す為。





首筋に残る跡を見ないフリして、




全身赤くなるまで擦る。






毎日の日課。

3→←1

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す