愛し子の告白 ページ10
ー数刻前ー
「…ごめんなさい」
「え？」
「私…知っていたんです。アデライド様がエヴェリーナ王女の身体に宿ってエルティアナ様を殺そうとしていることも、お父様が魔神復活計画の為にエルティアナ様を
一人称が"わたくし,,から"私,,に変わったマリーさんは、震えながら己の罪を告白した
「マリーさんは、王族方が好き？」
「…はい。性格を偽っていましたけど、王家の皆様は私を愛して下さった。お父様のように、私にお母様を重ねることなんてなかった。王家の皆様は…私にとって家族のような存在なんです」
唇には笑みが浮かんでいるが、その瞳からは大粒の涙が零れていた
「でもっ…もう…元には戻れない……っ」
しゃくり上げながら泣くマリーさんは、くしゃりと前髪を掴む
「わた、しは…っ…多くの人を傷つけすぎた……っ！どんな、理由があっても…っ…赦され、ない…っ…きっと…陛下や王女様方だって…私を…憎んでる…はず、だから…っ…私を愛してくれる人は、もう、どこにもいない……っ！」
上体を起こして体を丸めて泣きじゃくるマリーさんの頭をそっと撫でると彼女はビクッと肩を揺らした
「そうね。あなたは多くの人を傷つけ、苦しめたわ。でも、それはあなただけじゃない。ドレファスとヘンドリクセンに先導された聖騎士たちだって同じ。陛下だって、国や王家を守る為に誰かを傷つけたことがあるはずよ。誰かを傷つけたことのない人なんてどこにもいない。罪を自覚したのなら、その償いに何をすればいいかを考えるの」
「考える……？」
「そう。傷つけてしまった人たちに、新たに出会う人たちに、何ができるかを考えるの。失った信頼はそう簡単に元には戻らないけれど、あなたが道を踏み外すことなく償いをしていれば、分かってくれる人はいるはずよ」
「エル、ティアナ様……っ」
マリーさんをそっと抱きしめると彼女は堰を切ったように泣き、私をギュッと抱きしめた
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pomme(りんご)(プロフ) - 瑠李さん» 返信ありがとうございます。また何かありましたらお教え頂けますと幸いです (2021年7月4日 20時) (
レス) id: cf9e4ba859 (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - ありがとうございます！今読みました。これからも面白い小説頑張ってください！応援してます！ (2021年7月4日 19時) (レス) id: 88c711d3e6 (このIDを非表示/違反報告)
pomme(りんご)(プロフ) - 瑠李さん» コメントありがとうございます。今、消しましたのでご覧頂けると幸いです (2021年7月4日 19時) (レス) id: cf9e4ba859 (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - 国王陛下の帰還が同じセリフがあります (2021年7月4日 19時) (レス) id: 88c711d3e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アストライアー | 作成日時：2021年7月3日 22時
