次期魔神王候補の問い ページ45
「浮かない顔をしているわね。何かあったの？」
部屋に配置されたローテーブルに紅茶を注ぐエルティアナは、何やら浮かない顔をしている婚約者・メリオダスに問うた。エルティアナと二人きりの時だけ魔神化を解いているメリオダスは、黙って己の妃となる予定の女神から視線を外す
「…詮索してほしくないなら聞かないわ」
「いや…そういう訳じゃ……」
「…素直じゃないわね」
ティーカップに口をつけてクスッと笑うエルティアナを見たメリオダスは小さくため息をついて姿勢を正す
「オレが魔界を出て行く、って言ったら…お前はついてくるか？」
それは、魔神族を裏切るという決意表明ととられてもおかしくはない禁断の言葉。婚約者のまさかの発言に目を見開いたエルティアナは、少し寂しそうに笑って首を横に振る
「ごめんなさい。私は、あなたにはついていかないわ」
「…そう、だよな……」
「別に、あなたについていくのが嫌とか…そういうことじゃないわよ」
「え？じゃあ、なんで……」
エルティアナが指摘した通りの勘違いをしていたメリオダスは目を丸くして首を傾げる
「ゼルドリスとシリル」
愛する弟の名を出され、メリオダスの肩がピクッと跳ねる
「あの子たちを放っては行けない。出て行くにしても何か策を立ててからじゃないと……。でも、そんなことをしていたら必ず魔神王に勘づかれるわ。あのせっかちジーサンは無駄に鼻が利くもの」
俯くメリオダスに肩を竦めたエルティアナはソファから腰を上げて向かいのソファ…メリオダスの隣に座る
「ねぇ、メリオダス。あなたが魔界を出て行くあなたに味方はいる？」
「…エリザベスが…最高神の娘がいる」
「そう。なら、あなたは魔界を出て行きなさい。ゼルとシリルは私がどうにかするわ」
「でも、お前は……」
「私のことなら心配しないで」
「……悪りぃ、ティア」
「謝るくらいなら初めからしないことね」
呆れたように微笑うエルティアナの肩にそっと頭を乗せて目を閉じていたメリオダスは知らなかった。自分の背中を押してくれた
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pomme(りんご)(プロフ) - 瑠李さん» 返信ありがとうございます。また何かありましたらお教え頂けますと幸いです (2021年7月4日 20時) (
レス) id: cf9e4ba859 (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - ありがとうございます！今読みました。これからも面白い小説頑張ってください！応援してます！ (2021年7月4日 19時) (レス) id: 88c711d3e6 (このIDを非表示/違反報告)
pomme(りんご)(プロフ) - 瑠李さん» コメントありがとうございます。今、消しましたのでご覧頂けると幸いです (2021年7月4日 19時) (レス) id: cf9e4ba859 (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - 国王陛下の帰還が同じセリフがあります (2021年7月4日 19時) (レス) id: 88c711d3e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アストライアー | 作成日時：2021年7月3日 22時
