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好きな人 ページ2

ご飯を食べながら現在地とモンドまでの帰り道について話した。
「本当はモンド城まで送ってあげたいんだけどこの後急ぎの仕事があってね」
「お気遣い感謝します。私なら大丈夫です」

最悪冒険者協会で護衛を雇ってもいいのだ。
ここまでしてくれたタルタリヤさんには感謝してもしきれない。

「直ぐに出発するの?1日ここで休んで行っても良いんだよ?」
「いえ。これ以上お世話になるわけにはいきません。それに帰りを待ってくれてる人がいるので」

お父さん、ディルック、ガイア、フローラちゃん、ドンナさん。
他にも、みんな優しいからきっと心配してくれている。

「ふーん…。君、結婚してるの?」
「え?結婚?」
突然の単語に驚いて思わずタルタリヤさんの顔を凝視してしまう。

「いや、帰りを待ってる人…なんて言うからそうなのかなって」
「あ、確かにそう聞こえますね。誤解させてすみません。結婚はしてないです!」
「じゃあ恋人は?」
「いません」
「好きな人は?」

好きな人…?
誰かの顔が思い浮かびそうになったけどそれに気がつく前に首を振る。

「……いえ。こんなに臆病な私が誰かを好きになれるなんて。そんな資格すらありませんよ」

自虐に聞こえただろうか。
でも実際本気でそう思う。

私が心から信じられる人なんて両親くらいだろう。
そんな私が好意を向けて、あわよくば返してほしいなんて我儘にもほどがある。

「…そっか。なら、我慢比べかな」
「え?何の話しでしょうか…」
「んーん。こっちの話し」

人が不自然に話を逸らす時は何か隠し事を暴いてほしい時かこれ以上詮索されたくない時だ。
おそらく後者だろう。
そう察して納得したフリをしながら小さく頷く。

「じゃあ俺はもう行くけど君は十分に休んでから出発するように!次に会うのは璃月港かな」
「はい!沢山サービスしますね!」
「ハハ!期待しておくよ」

モンドへ→←ぎこちない心地よさ



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作者名:カリン | 作成日時:2023年1月31日 10時

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