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秘密基地 ページ9

ハシゴを登りきって
彼女に近づけばすぅすぅと寝息が聞こえる

三ツ谷「こんな所で何やってんだ。アブねーな」

無防備な人間を
このまま置いていくのもはばかられて
自分も彼女の隣に横になり
空を眺める

なるほど
風が気持ちいい
これは眠くなるわけだ

そんな事を考えていると大きな欠伸が出る

そう言えば今日は早く起きたんだった
ねむ…









ーーーーーーーーーーー

眠るつもりはなかったのに
自然と目が覚めて慌てる

やば…今何時!?

携帯を探すために飛び起きたら
眠る前にはいなかった
男が隣にいて驚いた

A「え…あ…なんで?」

とりあえず携帯を確認する
時刻は3限目が始まった時間

A「やだ、嘘!三ツ谷君起きて。遅刻」

三ツ谷を揺すり起こすと
ゆっくりと起き上がって
携帯の時刻を確認する

三ツ谷「あー。やっちまった」

A「ど、どうしよう」

不安そうな顔を浮かべるAの頭を
三ツ谷は優しく撫でた

三ツ谷「落ち着け。大丈夫だよ。神楽坂、今まで真面目に学校来てたんだから。1回遅刻しても軽い注意で済むよ。とりあえず3限目が終わったら教室行くか。今行ったら注目の的だろうからな」

三ツ谷に頭を撫でられると
不思議と安心できて何とかなる気がしてくる

A「そっか、そうだよね。大丈夫だよね」

心が落ち着いてくると同時に
今度は頭を撫でられている事が
嬉しくも照れくさくて破顔する

三ツ谷「なんだよ?」

A「んーん。なんでもないんだけど。ちょっと、懐かしいなって」

三ツ谷「あぁ。入学式の時か。神楽坂いつも泣きそうな顔してるからな。なんつーか妹に似てんだよ」

A「妹…」

なんとなく残念な気もするが
楽しい時間を過ごせているため
とりあえず今は良しとする

A「そう言えば三ツ谷君、なんでここに?」

三ツ谷「昨日の夜ペーやんとパーちんに会ったんだってな。神楽坂、あんな時間に1人で買い物に行くのは辞めとけよ。今回は何もなかったから良いものの何かあったらどーすんだ」

A「ふふっ…もしかして気にしてくれたの?」

三ツ谷「たりめーだろ。知ったからには無視出来ねんだよ」

なんだか本当に過保護なお兄ちゃんみたいで可笑しくて
茶化すように返事をした
だけど自分を思っての気づかいは素直に嬉しくて…

A「はーい。お兄ちゃん」

三ツ谷「誰がお兄ちゃんだよ。今度から夜の買い物は家族と行けよ」

三ツ谷の何気ない一言に
さっきまで笑っていたはずの
Aの顔が曇った

学校の非日常→←三ツ谷side



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くらら(プロフ) - あさん» ご指摘ありがとうございます (2022年6月12日 13時) (レス) id: 10f98cb4da (このIDを非表示/違反報告)
- 三ツ矢ではなく三ツ谷です…。作品自体は面白いので少し勿体ないような気がしました🙇‍♀️💦 (2022年6月12日 12時) (レス) @page5 id: 645db5c9a0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くらら | 作成日時:2022年5月30日 3時

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