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「晶大くん!違うんです!今のは!」
「あれ?宇佐木さんも満更じゃない感じですか?」
「ち、違います!」
こいつ絶対楽しんでる!って分かっているし、俺にやましい気持ちなんて微塵も無いのも事実なんだけど、回り回って変な情報がマサさんの耳に入って宇佐木さんとの間に変な亀裂でも入ってしまっては一大事だと焦れば焦る程、悲しいかな説得力のある言葉が出て来ない。
「何をしてるんだ」
そこへ聞こえて来た声に、今度こそ背筋が凍った。
「柳田くんっ!」
「マサさんっ!」
「あ、マサさん聞いてくださいよ。ナギが宇佐木さんを可愛いってナンパしてたんスよ〜」
「アキッ!てめっ!」
可愛いとは言ったがナンパは誤解だと必死に弁明する俺に、マサさんは怒ったり不快感を表すどころか「宇佐木ちゃんが可愛いのは事実じゃん」とケロッとさもありなんといった調子で言うもんだから、俺と共に弁明していた宇佐木さんは顔と耳だけではなく首筋まで真っ赤になって、これ以上無理ってくらい膝を抱えて小さくなって、俺は2人の惚気にもろに当てられて逆上せた気持ちで目を閉じて天を仰いだ。
「マサさん、大分前から2人を見てたでしょ」
「宇佐木ちゃんとナギのやりとりがあまりに面白くてな。そう言うお前もだろ?山内」
「マサさんと同じですよ」
「でも、宇佐木ちゃんをあまり虐めるのは感心しない。宇佐木ちゃんは俺のだからな」
「……ご馳走様です」
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速水(プロフ) - ゆめさん» 嬉し過ぎるお言葉ありがとうございます!これからも楽しんでいただけるよう頑張ります! (2016年6月10日 23時) (レス) id: b15315e85f (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 速水さんの作品大好きです!特に、ヘタレ選手が好きなのです!これからも更新を楽しみに待ってます! (2016年6月10日 1時) (レス) id: 44f44b19a6 (このIDを非表示/違反報告)
速水(プロフ) - ? yu ?さん» 本当ですか!?ありがとうございます!嬉しすぎるお言葉です! (2016年6月9日 15時) (レス) id: b15315e85f (このIDを非表示/違反報告)
? yu ?(プロフ) - ハムスターのしつけ方 、すごいよかったです!連載化してほしいレベルです(´・_・`)笑 (2016年6月9日 14時) (レス) id: f79162b6f0 (このIDを非表示/違反報告)
速水(プロフ) - ゆらぎさん» 需要ありますか!?良かった!また思い付いたら受難シリーズも更新させて頂きます! (2016年1月27日 14時) (レス) id: b15315e85f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:速水 | 作成日時:2015年10月24日 1時