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ウサギの愛し方(#15、8) ページ12

(※この話は『ウサギの飼い慣らし方』(http://uranai.nosv.org/u.php/novel/yuruyuruka13/?fp=42)の番外編となります)





「マサさんとAさんて名前で呼び合わないの?」


ポンッと祐希から投げて寄越された言葉のボールを、俺と宇佐木ちゃんは顔を見合わせる事で打ち返す事無くキャッチ。


「名前、ですか…」


俺から祐希に向き直り、小首を傾げた宇佐木ちゃんに「そう、名前」とビシリと差して来た祐希の指を叩き落とす。


「イテッ!」

「人を指差すな。そして急に何を言いだすんだ、お前は」

「だって、付き合いだして暫く経つじゃん?なのに、いつまで経っても“宇佐木ちゃん“、“柳田くん”呼びだし」


あ!もしかして2人きりの時は名前で呼びあってるとか!?とニヤニヤし出したから今度は頭を一叩き。
痛いよ!マサさんの乱暴者!なんて泣き真似してるけど無視を決め込む。

生憎、2人きりの時も変わらないっつうの。
なんて言ったら幼子のように「何で、何で」が始まるだろうから言わないけど。


「名前…ですか…」

「いやいや、宇佐木ちゃん。そんなに真剣に考える必要ないから」

「柳田くんは名前で呼んで欲しいですか?」

「は?」


至極真面目な顔で問われて思わず固まる。
そうだった。この子、真面目だった…。
こんな事まで真剣に考えなくて良いのに…!


「呼んで欲しいに決まってるよ!マサさんツンデレだから言わないだけで!」

「祐希、ハウス」

「犬じゃないし!」

「う〜ん…」

「宇佐木ちゃん?」

「将洋さん?将洋くん?マサさん?マサ?将洋?」

「…」

「ほら!Aさん!照れてるよ!マサさんが!ツンデレっていうかムッツリだね!」

「祐希、うるさい」

「ねえ、俺に対して当たり強くない?ねえ、強くない?」

「気のせいじゃないだろうな」

「じゃないんだ!?」


柳田くん呼びに慣れているから、名前で呼ばれて気持ちが少なからず高揚したのは否定しない。

しかも、上目遣いで小首をコテンって傾げられて「将洋?」なんて凄いドキッとした。
何この子、怖い。物凄い爆弾隠し持ってそう。

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速水(プロフ) - ゆめさん» 嬉し過ぎるお言葉ありがとうございます!これからも楽しんでいただけるよう頑張ります! (2016年6月10日 23時) (レス) id: b15315e85f (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 速水さんの作品大好きです!特に、ヘタレ選手が好きなのです!これからも更新を楽しみに待ってます! (2016年6月10日 1時) (レス) id: 44f44b19a6 (このIDを非表示/違反報告)
速水(プロフ) - ? yu ?さん» 本当ですか!?ありがとうございます!嬉しすぎるお言葉です! (2016年6月9日 15時) (レス) id: b15315e85f (このIDを非表示/違反報告)
? yu ?(プロフ) - ハムスターのしつけ方 、すごいよかったです!連載化してほしいレベルです(´・_・`)笑 (2016年6月9日 14時) (レス) id: f79162b6f0 (このIDを非表示/違反報告)
速水(プロフ) - ゆらぎさん» 需要ありますか!?良かった!また思い付いたら受難シリーズも更新させて頂きます! (2016年1月27日 14時) (レス) id: b15315e85f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:速水 | 作成日時:2015年10月24日 1時

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