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『レストラン、予約出来たよ〜』
相変わらず行動力抜群の紫耀くん。
ちょうど今日は夜の部の予約が入ってなかったそうで、オーナーさんのご好意で、また夕方から貸切にしてくれたみたいで。
『嬉しい。ありがとう！』
『楽しみだね〜！よし、行こ？』
手を繋いで、部屋を出る。
私は昨日と同じ後部座席に座って、紫耀くんは可能な限りの変装をした。
『A。向こうに着いたらさ、隣に座ってくれる？』
ミラー越しに言われて、照れながらも頷いた。
車は東京を離れ、どんどん海に近づいて行く。
途中見かけた、美味しそうなパン屋さんに寄ってもらって、ランチ用に買った。
紫耀くんも一緒に来たがったけど、お客さんも多かったから、どうにか我慢してもらった。
しばらく進むと、懐かしい景色。
あのベンチが見えてきた。
『あ〜、懐かしいね〜。あそこでさ、初めて一緒にお弁当食べたよね！』
『ほんとだね！紫耀くん、全部食べてくれて、すっごい嬉しかったんだ〜』
そんな会話をしながら、車を停めて、ベンチへ座った。
『やっぱり、少し寒いね』
そう言えば、
『そう？俺はAが隣にいるから、めっちゃあったかいけどね！』
はい出ました。
破壊力抜群の甘い言葉。
しかもカッコつけてるわけじゃないから、余計にズルい。
『ほら、これ着てな？』
そう言って、自分のコートをふわっと羽織らせてくれた。
『だ、だめだよ！紫耀くんが風邪引いちゃう』
慌てて言えば
『大丈夫だって。それにさ？ほら、こうしてれば２人とも温かいよ』
紫耀くんは私を後ろ向きにさせると、背後からぎゅっと抱きしめた。
『パン』
『ん〜？』
『食べれない』
『アッハハハッ！そうだね』
ようやく解放されて、２人で美味しいパンを味わった。
さすがに風が強くて、浜辺のお散歩はせずに、車からゆっくり海を眺める。
『やっぱりAが隣に座ってくれると、落ち着くなぁ』
繋いだ手はゆっくりと恋人繋ぎになって、火が出るくらい真っ赤な顔の私に、紫耀くんはそっと優しいキスをした。
何だか離れた唇が寂しくて、
『・・あの・・もう一回、して？』
勇気を振りしぼって言ってみた。
『いや！えっ？・・あかん！その顔はあかん！』
紫耀くんがアタフタしている。
『・・ごめんなさい、変なこと言って』
謝れば、
『違うから！男は色々大変なんよ！』
顔が赤い。
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恋柱(プロフ) - しおりさん» お読み頂きありがとうございました！適当に思い付いた名前でしたが、楽しんでいただけたら幸いです^_^ (2021年5月25日 15時) (
レス) id: fd5afe153c (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - おすすめで見付けてしまって一気読みしてしまいました、、、可奈ちゃん？が高校時代のクラスメイトと同じ漢字で驚きました。笑 主人公ちゃんと平野が幸せになって良かったです！ (2021年5月25日 1時) (レス) id: 199b427b1e (このIDを非表示/違反報告)
夢(プロフ) - tommy20381さん» こちらこそ、新年から舞い上がるような嬉しいコメントを頂き、本当にありがとうございます！皆様に愛して頂けて幸せな作品でした。 (2020年1月5日 17時) (レス) id: c5a5700a1a (このIDを非表示/違反報告)
tommy20381(プロフ) - 新年早々素敵な書き手さまに出会えて幸せいっぱいです。こんなにドキドキキュンキュンできる物語に出会えるなんて！世に出してくださってありがとうございます。幸せのおすそ分けありがとうございました！！ (2020年1月5日 16時) (レス) id: 0f16d2b4ee (このIDを非表示/違反報告)
夢(プロフ) - 杏奈さん» そんな風に言って頂けて、本当に嬉しいです！ありがとうございます。書いていて本当に楽しい作品でした！ (2019年12月15日 19時) (レス) id: 4cde4d0176 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢
| 作成日時：2019年11月17日 0時
