stand by me2 ページ42
北斗side
俺の存在に気付いて、駆け寄るA。
慌ててその荷物を受け取って、静かに見つめ合う。
この世界に俺達しか存在しないような、そんな錯覚さえ覚えるほどに、彼女しか見えない。
ますます綺麗になったAの瞳からは、静かに涙が溢れて、その体を強く強く抱きしめた。
『、、おかえり。ずっと、ずっと逢いたかった。
もう、二度と離さない。愛してる』
『ただいま、、。私も、もう離れない。ほっくんが大好き』
大好きな人が目の前にいる。それだけで、こんなにも幸せで。
2人小さく微笑みあって、俺のマンションへと向かった。
『あれ?前と変わったの?』
『うん、前の部屋は一緒に住むには手狭だったからさ。セキュリティも考えて引っ越したんだ』
以前よりも少しだけ豪華になったマンションは、他の住人と顔を合わせることがほぼ無い。
ここなら、Aを守ってやれると思った。
得意気に案内する俺を、Aはニコニコと嬉しそうに、優しく見つめる。
うん、この笑顔が大好きだ。
初めて会った時から、安心出来るその笑顔が。
部屋の鍵を閉めたあと、俺達は1年ぶりのキスをした。
それだけで満たされるような、甘い甘い口づけを。
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作者名:恋柱 | 作成日時:2021年6月17日 18時