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再び5 ページ29

『A!』




お願い、引き止めないで。




そう思うのに、体は魔法にかけられたように動かない。




『俺さ、さっきも言ったけど、ずっと忘れたことなかったんだ。
心配して、【いい加減忘れて前に進め】って言ってくれる奴もいる。でも無理だよ、、。
やっぱり好きなんだもん、Aのこと』




『そんな、、』









『Aにはもういるの?その、、彼氏』




ほっくんが、私をまだ好きだって言ってくれた。



『いないよ。だって、、私もまだ』




あなたが好きでたまらない。





心の中で叫んだとき、背中いっぱいに広がる温もり。




『ねぇ。もしかして俺達さ、今も同じ気持ちだったりする?』




『違う、、と思うよ?』



精一杯の強がりを言ってみたけど、彼には全部お見通しのようで。



ゆっくりと体を動かされて、泣き腫らした顔を見つめられる。




『ふは(笑)泣きすぎて不細工になってる』



『うるさい!バカ、、』




クスクスと笑い合って。




『で、どうなの?俺はAが好き。Aは?』







『、、、、私も、好きです』




『はぁ〜。長かった〜!』




『本当にごめんなさい。自分勝手ばかりで』




『あの時は、ああするしかなかったんだろ?俺のためにさ』




どこまでも優しいほっくんは、そう言ってしっかりと私を抱きしめてくれた。

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作者名:恋柱 | 作成日時:2021年6月17日 18時

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