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A side
近づいてくるさとみさんの顔。
怖い、と思ったのが1秒。
キスされる、と思ったのが1秒。
分かっていたけど、いいかな、と思ってしまったのがラスト1秒。
目を瞑りかけたとき、莉犬さんに腕を引かれた。
目を瞑る前とは違い、距離のできたさとみさんの表情は、怒りが含まれているようで怖かった。
さ「邪魔すんな。」
低く怒気の含まれた声に思わずビクっとする。
体に力が入ったのがわかったのか、莉犬さんは小さくトントン、と背中を叩いてくれた。
そして、にぃにのところに行くように促される。
自分でも自分の気持ちがわからなくて、怖くなってにぃにのところへ逃げるように向かった。
嫌じゃないと思ってしまった。
好きでもない相手に。
はしたない、そんな自分が嫌だと思った。
「にぃに〜…。」
リビングにみんながいたけど気にせず泣きつく様ににぃにに近付く。
こ「なに。…さとみくん?」
な「何何?さとちゃんが何かやらかしました?」
「…。」
縋り付きに行ったは言いものの、説明ができなくて黙り込む。
こ「なーにwww」
にぃにのそばは安心する。
何も無い。
いつもの私でいられる。
そうだ、さっきはいつもの私じゃなかったから。
何も言わない私の頭を少し乱暴に撫でるにぃに。
ふっ、と落ち着いた頃に、莉犬さんが戻ってきた。
こ「あれ?さとみくんは?」
り「帰った。」
ジ「自由やな〜さとちゃん。」
帰っちゃったんだ…。
何故か少し寂しく感じた気持ちを無視した。
こ「ねぇ、A、お腹すいた。」
「あー!!ごめん!忘れてた!!」
急いでキッチンに戻ってご飯の支度をする。
1人分、準備していた材料を戻す時、やっぱり少し寂しくなった。
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夢花(プロフ) - フェロモン怖ぁ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル (2021年4月11日 23時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
唯凛(プロフ) - りんさん» 確認ありがとうございます。私のわがままを押し付けるような形で申し訳ありません。ぜひ、ログインされました際にはご期待に添えていればなと願います。いただいたお時間無駄にしないよう少しでも楽しんでいただけたら幸いです。ありがとうございます。 (2021年4月11日 9時) (レス) id: 01cd285b43 (このIDを非表示/違反報告)
りん - 読ませて、いただきました。ご丁寧に有難うございます!ログインしてみようかなと考えています。他の作品も楽しみにしています!これからも、頑張ってください。m(_ _)m (2021年4月9日 1時) (レス) id: 8208016f57 (このIDを非表示/違反報告)
唯凛(プロフ) - まっちゃさん» お手数をおかけしてしまいまして申し訳ありません。私自身がまだあまりうらツクのシステムを理解しきれておりません故…。ページに入れた際には楽しんでいただけたら幸いです! (2021年4月8日 22時) (レス) id: 01cd285b43 (このIDを非表示/違反報告)
唯凛(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます!他作品まで読んでいただけて、とても嬉しいです。 続きページの件につきましては、コメントに収まり切らず、本ページ内でお話しさせていただいております。ご一読いただけますと幸いです。 (2021年4月8日 22時) (レス) id: 01cd285b43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:唯凛 | 作成日時:2021年3月14日 22時