この運命は恋ですか？【桃】

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聞いた話は急なヒートに対応するための個室、2〜3部署に1つそのような個室を設けてオメガ性の採用率を上げていること、取りきれないオメガ性には地方への転勤を提案していること。
ヒート休暇もしっかりしている。
難点は都心であることくらいだと。
オメガ性からしたら都心で働くことは最もリスキーだ。
すれ違った人が運命の番だったら必然的に誘発されるヒート。
危険でしかない。
まぁ運命の番なんてほんとうにいるのかって話もあるけれど。


先輩「それでもAさんは優秀で、若いのに割といろんなプロジェクトに参加してもらってます。困らないと言ったら嘘になりますが、ゆっくり休んでまたきてもらわなきゃいけないですから。A、ヒート休暇終わったらきちんと来るのよ？」

「はぁーい…。」


眠いのか、虚ろなA。
先輩にお礼を言って車に乗せる。


こ「ほんと、大丈夫？僕の家この後人来るから実家まで送っていけないんだけど…。」

「んー…にぃにの家泊まる〜。」

こ「まじかよ。人来るって言ってんじゃん。」


とか言いながら母親に今日はうちに泊めるねなんてメッセージを送ってしまってる辺り、僕もAには甘い。
奥に一つ空いてる部屋があるから、そこに布団を敷いてAを押し込んでおけば問題ないだろう。
抑制剤も飲んでるからきっと大丈夫。
放送するわけでもないし。
まぁAには活動の話はしてあるし、なんとかなるでしょ。

家に着く頃には抑制剤が効いたのか、甘ったるい匂いもほとんど消えていた。
やっぱり虚ろなのは薬の副作用だったようで、とりあえず僕のベッドに寝かせておいた。

いろいろ聞くのはその後だ。


ー・ー・ー・ー・ー
ストーリーの都合上、ころんくんに車持たせた。

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