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扉を開けると一斉にみんながこちらに振り向く。
口々にAちゃんに体調を気遣う言葉をかける。
そんなメンバーにAちゃんはぺこりと頭を下げた。
「挨拶もそこそこにすみませんでした。」
り「身体大丈夫?あと注射のところ…少し傷になっちゃった。ごめんね。」
莉犬の手が触れるか触れないかの距離で、Aちゃんの脚に近付けられる。
視線の先には、赤く小さな傷があった。
脚をまじまじと見られているのが恥ずかしかったのか、隠すように後ずさっている。
「だ、大丈夫です!!…寧ろ、ありがとうございました。あんなの初めてで…。」
り「でも、そんなすぐヒート起こすなんて、どうしてなんだろうね。一回きちんと病院行った方がいいよ。紹介しようか?」
「病院…。」
こ「引きずってでも連れてくわ。」
「いやぁ〜!にぃにの意地悪。」
ジ「病院嫌いなん?」
な「好きな人はいないでしょw」
病院が嫌いなのか、全力拒否のAちゃんと、意地でも連れて行きそうなころん。
Aちゃんは特に、理由なんてわかってるから嫌なんだろう。
行ったところで何か変わるわけじゃないんだから。
「大丈夫、大丈夫だから!ほんっとに、大丈夫!」
こ「大丈夫じゃないわ!まったく…。早く番見つけてくれればいいのに…。」
「そんな無理して番うなんてやだ!!」
こ「運命の番なんて現れるわけないんだから。」
「いいじゃん夢くらいみたって!!」
こ「もうそんな歳じゃないでしょうが!」
る「まぁまぁ、ころちゃんも落ち着いて。」
り「Aちゃんも落ち着いて?ね?」
目の前で繰り広げられる兄妹喧嘩(?)。
るぅりーぬの仲裁で静かになったが、Aちゃんは如何にも機嫌が悪そうに拗ねている。
Aちゃん、可愛いところあんじゃん。
運命の番夢みてるなんて。
その相手がここにいて、つい先程拒否されましたけどね。
拗ねた顔と目が合う。
さっきの喧嘩の内容のせいか、バツが悪そうに目を逸らした。
受け入れればいいのに。
気になっちゃうんでしょ?俺のこと。
そうすれば、大好きなお兄ちゃんを安心させてあげることもできるのに。
俺と運命に振り回されて踊らされてるAちゃん。
見てて何だかとても気分が良かった。
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夢花(プロフ) - フェロモン怖ぁ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル (2021年4月11日 23時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
唯凛(プロフ) - りんさん» 確認ありがとうございます。私のわがままを押し付けるような形で申し訳ありません。ぜひ、ログインされました際にはご期待に添えていればなと願います。いただいたお時間無駄にしないよう少しでも楽しんでいただけたら幸いです。ありがとうございます。 (2021年4月11日 9時) (レス) id: 01cd285b43 (このIDを非表示/違反報告)
りん - 読ませて、いただきました。ご丁寧に有難うございます!ログインしてみようかなと考えています。他の作品も楽しみにしています!これからも、頑張ってください。m(_ _)m (2021年4月9日 1時) (レス) id: 8208016f57 (このIDを非表示/違反報告)
唯凛(プロフ) - まっちゃさん» お手数をおかけしてしまいまして申し訳ありません。私自身がまだあまりうらツクのシステムを理解しきれておりません故…。ページに入れた際には楽しんでいただけたら幸いです! (2021年4月8日 22時) (レス) id: 01cd285b43 (このIDを非表示/違反報告)
唯凛(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます!他作品まで読んでいただけて、とても嬉しいです。 続きページの件につきましては、コメントに収まり切らず、本ページ内でお話しさせていただいております。ご一読いただけますと幸いです。 (2021年4月8日 22時) (レス) id: 01cd285b43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:唯凛 | 作成日時:2021年3月14日 22時