38. 条件 ページ44
「僕等の為に、脱獄に思考が行くよう仕掛けて、それと同時に二重で僕等とママの制御していた。」
敵ならそんな塩を与える様な事はしない。
と言うことは彼が敵ではない事になる。
…ごめんね、ノーマンやっぱり黙っていられないや。
『……レイ、一人で脱獄の計画をしてたんだよね。』
「…問いかける気になったのかA。てっきり、全部ノーマンに問われるかと思った。
自ら志願した。正確に言えば自分を売り込んだ、全ては脱獄の為に。」
彼は自分がスパイに立候補する事で、
自分の安全の確保、それぞれの仕事をこなす事に報酬を貰う事。
その有利な環境作り、その裏でママに気付かれぬよう、私達に真実に伝えるように状況を作り、
外から仕入れられる報酬を貰うことによって、
外にある技術や道具、何がハウスに取り寄せられる物か、
そしてそれ等を使い、密かに発信機を取り壊す装置を作っていた事。
今思えば、レイがやってきた事は
普通の子供なら想像出来なかったことだらけ。
「分かったか？今、お前らの目にいる俺は、最強のカードさ。
全てはお前ら３人を死なせない為にな。」
敵の情報やハウスの事情の裏全てを知るレイは正に最高の切り札だと言える。
彼も敵じゃないと分かれば、こっちが有利と思えたのも一瞬。
「お前らに寝返ってもいいぜ、ただし、条件がある。特にA、よく聞け。お前らでエマを騙せ。」
『………最後までエマの考えを否定するって言うの？』
「エマはともかく、お前らは知ってる筈だ。
あいつらが荷物だって事に変わりない。
それが出来なければ、エマともろともここで死ね。どうする？条件を飲むか？」
「……、分かった…『待って…！』」
『……もしも、この脱獄の間。彼等がレイが思ってる様な荷物じゃない事を証明出来たら。
レイは黙って私達の言う事を聞く。
その条件を飲み込むと言うのなら、今のレイの条件に従う。』
当然レイは目を丸くして私を見た、
「お前…立場分かってて言ってんのか…？
俺は…」
『分かってるよ。だからあえて貴方の友として
この条件を提案した。同じ大切な人を守る為同士。
もしも出来なかった場合は、自分の姉に憎まれてでも、騙す覚悟は出来てる。けど、
………全員で脱獄も諦めてないから。』
「…いいぜ？もしも嘘だったら、分かってるよな。」
返事だけをして、ノーマン、レイを置いて部屋をあとにした。
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ありす - 続きが気になりますー！最年長全員が片思いしていてとてもキュンキュンしました！これからも頑張ってください！ (2019年6月2日 15時) (
レス) id: f32f67d3c0 (このIDを非表示/違反報告)
まろまろ - 頑張ってくーだーさい！！ (2019年4月6日 13時) (レス) id: b9e42e7531 (このIDを非表示/違反報告)
まんじゅう - 凄く面白いです！最後に誰が誰と結ばれるのか気になります！これからも頑張ってください！ (2019年3月21日 23時) (レス) id: 74012f0d95 (このIDを非表示/違反報告)
minori0405(プロフ) - とても面白いです！次の更新が待ちきれないです！頑張ってください (2019年3月19日 2時) (レス) id: 9169d3c4f0 (このIDを非表示/違反報告)
音海 永愛(プロフ) - 面白いです！でも所々に誤字脱字が……。ゆういつ、優位→唯一。助詞がないのが気になります。上からですみません。 (2019年3月2日 8時) (レス) id: a04e929a54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾葉メグ | 作成日時：2019年1月29日 0時
