36. 内通者 ページ42
『どうしたの、ノーマン。』
「…頼みたい事があるんだ。」
ノーマンに呼ばれやって来たのは、
人気のない食堂。
丁度この時間はほとんどの子が外に出ている頃。
私とノーマンは椅子を向かい合わせて、座った。
『…ノーマンが私に頼み事してくるなんて珍しいね。』
ノーマンっていつも一人で物事を軽々とこなしていくから…
「…そうかな？よくこう言った推理戦のゲームでよくお世話になってると思うけど。
君の目線も、珍しい角度で変わった思考してるなって思うけどね。」
『ノーマンには敵わないよ。そんなずば抜けた考え方するのはノーマンくらいだもの。』
…彼に憧れて本を沢山読んで、頭が切れる人になりたいって思ったんだよ……なんて言えないけど。
『……で、話って…？』
「今夜、一緒に僕の仕掛けた網を確認に付き合ってほしいんだ。」
『確か…ロープの隠し場所って…』
………………
その晩、ノーマンはレイも連れて、
彼が張ったとされる網、いわゆるロープの隠し場所の確認。
だけどノーマンが行く場所で悟った。
彼は2階のトイレの天井裏、
彼のベッドの裏を確認した。
それで、ベッドの裏にはロープが消えている。
そっか……やっぱり…内通者は…。
「どうよ？」
『ベッドの裏にはロープが消えてる。』
「トイレの天井裏にはロープはあったよ…。」
もうこれで確信した。気のせいじゃない。
「内通者は君だったんだね。………レイ。」
普段優しいノーマンの声は低く、
誰もがその場で凍る様な口調でレイを見る。
私はただ二人を見守るだけだった。
「何言ってる、ノーマン。どうした？」
とすぐにその場の異様な雰囲気から切るように、声をかけるレイ。でも、何を言ってもノーマンには通用しない。
「……もう、分かってるでしょう…。
罠を仕掛けた相手は３人。ドンには僕のベッドの裏、ギルダにはトイレの天井裏。
そう、エマとレイの前ではそう言った。」
そう聞かされたレイは、ここでノーマンが張った罠の仕掛けに気付いた。
「でも、実際にはドンには食堂、ギルダには図書室って言ってある。4ヶ所全て回収して、無かったのはこのベッドの裏のみ。
ドンは濡れ衣を着せられたって事。だから君が内通者だ…レイ。」
するとレイはベッドを背に倒れ込み、
その顔に笑みを浮かべた。
「あーあ、上手くやってたと思ったのに」
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ありす - 続きが気になりますー！最年長全員が片思いしていてとてもキュンキュンしました！これからも頑張ってください！ (2019年6月2日 15時) (
レス) id: f32f67d3c0 (このIDを非表示/違反報告)
まろまろ - 頑張ってくーだーさい！！ (2019年4月6日 13時) (レス) id: b9e42e7531 (このIDを非表示/違反報告)
まんじゅう - 凄く面白いです！最後に誰が誰と結ばれるのか気になります！これからも頑張ってください！ (2019年3月21日 23時) (レス) id: 74012f0d95 (このIDを非表示/違反報告)
minori0405(プロフ) - とても面白いです！次の更新が待ちきれないです！頑張ってください (2019年3月19日 2時) (レス) id: 9169d3c4f0 (このIDを非表示/違反報告)
音海 永愛(プロフ) - 面白いです！でも所々に誤字脱字が……。ゆういつ、優位→唯一。助詞がないのが気になります。上からですみません。 (2019年3月2日 8時) (レス) id: a04e929a54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾葉メグ | 作成日時：2019年1月29日 0時
