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『絶っっ対に嫌だ』
ショウウィンドウに飾られた赤いワンピースを指さすウタに、Aは分かりやすいほど嫌な顔をする。これだから来たくなかったんだと、店の前で駄々をこねるウタを見てAは大きなため息をついた。
今から少し前のこと。フーシャ村で揃えるには少々心もとない生活品を買いに行こうと近くの発展した島を目指して船を出した赤髪海賊団。島に着いてそうそう、必要なものを各々見に行こうと自由行動になったはいいが、まだ幼いウタと誰が一緒に行動するかと言う話になり、なんだかんだ会って、ウタご指名のAがその役に決まった。
街での買い物には必ずと言っていいほどAが選ばれ、シャンクスや他の船員には女子会だからダメ！だと断っている。今日はAも1人で行きたいところがあったので、断ったが、その意見は姫の前では無効である。
おしゃれ好きなウタの服やアクセサリーを買い終わり、大好きな胃がもたれるほど甘ったるいパンケーキを食べて、さぁやっと自分の愛用の刀のメンテナンスに行ける思っていたら、お目当ての店の近くの服屋の前でウタが立ち止まって動かない。
「絶対Aに似合うからー！」
『ウタだけ買えばいいだろ！！私は絶対に着ない！』
何度目のやり取りだろうか。どちらも譲ろうとしない。
この店は、親子服をメインに取り扱っている店らしく、ショウウィンドウのワンピースももちろんそうだった。だからそれをお揃いで着たいとウタは暴れているのである。
「なんで嫌なの！かわいいじゃん！」
『私はそんな女っぽいもの着たくねぇの！...はぁ。人に自分の好きなものを押し付けすぎるのは良くないと思う。それに私はあんたの母親にはなれないって言ってるだろ？』
「...いいじゃんか。ちょっとくらい...Aのバカ！分からず屋！！」
『あ、ちょいウタ！！待て！！』
怒って荷物を置いてそのまま走って行ってしまったウタ。
小さくて、すばっしっこい彼女は、人混みの中だと見つけるのは余計に難しいだろう。
特に、この街には親子連れが多い...。ウタも普通の小さな子供だ。
『はぁー....ほんとに世話の焼けるガキだな』
走っていったウタの目から涙が零れていたのを思いだして、Aは唇を噛む。
シャンクスの言葉を思い出した。あいつは優しいから我慢すると＿＿＿＿。
荷物を持ち直して、Aは走る。
楽しそうに笑う普通の家族を横目に。
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アップルパイ(プロフ) - めちゃくちゃ良い作品だった…(泣)神作品すぎるしゆりあさん天才すぎる…この作品に出会えてよかった…夢主も自分好みすぎて…最高の作品をありがとうございます…！！ (2月29日 13時) (
レス) @page43 id: c2bcbcc7a7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - ななせさん» コメントありがとうございます！神作だなんて...!めちゃくちゃ嬉しいです！私もななせ様に出会えてうれしいです！ (2023年1月14日 19時) (レス) id: 029daaf82d (このIDを非表示/違反報告)
ななせ(プロフ) - なんで今までこんな神作に出会えなかったんだろう (2023年1月13日 22時) (レス) id: fd9fde8179 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - crazyさん» コメントありがとうございます！何度も私のやる気を上げてくださって、最後の最後まで褒めちぎっていただいて...crazy様のことを女神というんです。崇めてます。番外編も作る予定ですので、よろしくお願いします！ (2022年10月9日 10時) (レス) id: 029daaf82d (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - 美兎さん» コメントありがとうございます！美兎様、かつらが追い付かないほどの愛のコメントを頂き感謝でいっぱいです！もうきっと出家されてるんですよね。仏のようにこの作品を見守っていただきありがとうございました！ (2022年10月9日 9時) (レス) id: 029daaf82d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆりあ | 作成日時：2022年9月4日 19時
