『スイカ割り6』 ページ8
―――――…
「ねぇ、そのかm」
「達也クンもう元気になったの!?ならスイカ割りやろっか!?」
「お姉さんのそのm」
「アレーなんか顔赤くない!?熱中症かな!?あっちで少し休もうか!!」
「おねぇs」
「ンーどうしたんだいリトルボーイ?スイカがなかなか割れないからくたびれちまったのかい?ならば自らの手で道を切り開くんだ!君ならばできるはずだYes you can!」
「誰がリトルボーイだ!?」
「といいますか一松さんキャラどうしました?色々混じってますよ」
うん自分でも何言ってるか分かんなくなってきた。
あれからガキは俺の隙を見てはAに近付こうとし、その度に俺はガキを引き剥がした。どれぐらいの時間それを繰り返していたかはもう覚えていない。
子どもの好奇心がここまで底知れないものだったとは…、何度止めても諦めないその精神力は、大人になったらもっと別の所で発揮してほしいと願うばかりだ。
しかしそんなクソ暑い日射しの下の攻防も、もうそろそろ終盤を向かえようとしている。
「よーしレナちゃん、ここで決めちゃえ!」
「おー!」
もう目隠しもしなくなりスイカをただ叩くだけの作業の末、スイカはレナちゃんによって微力ながらも何度も殴打をされた結果、その側面はボロボロで後少し叩けばパッカーンしそうになっている。
「いっくよー!」
レナちゃんが振り上げた木刀が一直線にスイカに向かっていき、そしてついにスイカはメキャッと音を立てて砕けた。やったー!と女子組の歓声が沸く。
Aはだいぶ時間が経ってぬるくなったスイカを予め用意しておいたトレーに乗せ、一回冷やして切り分けてくると言って山中邸に入っていった。
よしこれ食ったらさっさと帰ろう。この調子でなら最後まで乗り切れる筈だ。
Aがいなくなったことで気が緩み脱力して縁側に腰かける。それに続いてレナちゃん、その横にガキが座ってきた。
「そういえばお兄ちゃん達ずっとなにしてたの?」
「あー…、チャンバラ?」
「違うし、俺はただあのお姉さんに聞きたい事があっただけ。なのにこのオッサンが邪魔するから」
「オッサン言うなし」
「聞きたい事って?」
「髪と目のこと。何であんな色なのかレナだって気になるだろ?」
「え、レナそれ聞いたよ?」
・・・・・・。
「「え」」
「スイカ割りしてる時にレナ聞いたよ?」
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渚(プロフ) - 月花さん» 返信が遅れてしまいすみません。1でもコメントしたのですが、Azpainter2というPCソフトを使っています (2020年2月3日 20時) (レス) id: b81e412f98 (このIDを非表示/違反報告)
月花 - 絵上手いですね。どうやってらんですか? (2020年2月3日 19時) (レス) id: a919e6fca7 (このIDを非表示/違反報告)
渚(プロフ) - 森田菜々子さん» ご要望にお応え出来ず申し訳ございません…。今後ともよろしくお願いいたします。 (2018年9月4日 20時) (レス) id: d823623ddd (このIDを非表示/違反報告)
森田菜々子 - すいません;最新頑張って下さいね。 (2018年9月4日 20時) (レス) id: e772f145ae (このIDを非表示/違反報告)
渚(プロフ) - 森田菜々子さん» えっと、それは短編小説のリクエストでしょうか?それですと申し訳ないのですが、小説のリクエストは受け付けておりませんので…。 (2018年9月4日 18時) (レス) id: b81e412f98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:渚 | 作成日時:2018年1月14日 17時