６７松 ページ16
――――…
[では予報です。東日本は梅雨前線の影響により、曇りもしくは雨が降ることがあるでしょう。特に夕方から翌朝にかけては雨が強まる恐れがあります。帰宅時には注意してください。ここ一週間の天気です。しばらくは―――]
「つー訳で今回も無理かも」
《…まぁ今の季節じゃしょうがないよな》
テレビに映った週間予報に橙色は一つも無い。
それをスマホの向こう側に伝えれば、あからさまに落胆した声が五つ聞こえてきた。
梅雨に入って、俺がこっちの世界に来てから約二か月。今回の満月の日は運悪く雨が降るらしく帰れそうにない。
……いや、運が良いって言うべきか。
現在Aは夕飯の買い出し中で家にいない。こういう機会に定期的に兄弟とは連絡をとっているようにしている。
七月になったとはいえ梅雨明けはまだしてないし、夏になったら台風とかが多くなるのだからこればかりは仕方がない。子どもの頃、七夕の日に曇りか雨になってどれだけ落胆させられた事か。そんな経験が多々あるのは俺だけではない筈。
正直雨が降っていようがいまいが帰る気はまだ無いけど、という言葉は飲み込み、外から聞こえてくる雨音を入れつつスマホに耳を傾けた。
《分かった、父さんと母さんには伝えとくよ》
「ん」
《一松ぅ大丈夫？また暫く帰れないけどホームシックになってないー？お兄ちゃんのこと恋しくなってないー？》
「少なくともどっかの赤いのと青いを恋しく思う事は絶対ない」
《…え》
《いつもの調子のいちまっちゃんにお兄ちゃん嬉しいやら悲しいやら》
《一松兄さん居なくて寂しいよー…》
「…帰ったら野球付き合ってやるから」
《マジっすか!?最低七千本はオナシャスッ！》
《それ普通に考えたら死ぬからね十四松兄さん。じゃあ切るね、一松兄さん》
「うん、じゃあね」
通話を切ってスマホを適当に転がし、特にやる事が無くなった俺はその場に寝転がった。
「(………いつまでこうしていられるのかな…)」
満月の日、帰る時に雨が降るなんて、そんな奇跡毎回ある訳がない。こんなのはたまたまで、いつかは帰る時がくる。
分かってはいるけれど…、少しでも長くここに居たいと思う。
理由も何もないただの我儘で、あいつに何かをしてやれる訳でもないって分かっているけれど…、それでも…―――
――――――
すみません、混乱させてしまうかもしれませんが松野兄弟との会話はなかった事にします。
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渚(プロフ) - 月花さん» 返信が遅れてしまいすみません。１でもコメントしたのですが、Azpainter2というPCソフトを使っています (2020年2月3日 20時) (
レス) id: b81e412f98 (このIDを非表示/違反報告)
月花 - 絵上手いですね。どうやってらんですか？ (2020年2月3日 19時) (レス) id: a919e6fca7 (このIDを非表示/違反報告)
渚(プロフ) - 森田菜々子さん» ご要望にお応え出来ず申し訳ございません…。今後ともよろしくお願いいたします。 (2018年9月4日 20時) (レス) id: d823623ddd (このIDを非表示/違反報告)
森田菜々子 - すいません；最新頑張って下さいね。 (2018年9月4日 20時) (レス) id: e772f145ae (このIDを非表示/違反報告)
渚(プロフ) - 森田菜々子さん» えっと、それは短編小説のリクエストでしょうか？それですと申し訳ないのですが、小説のリクエストは受け付けておりませんので…。 (2018年9月4日 18時) (レス) id: b81e412f98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：渚 | 作成日時：2018年1月14日 17時
