私を振って下さい。２ (ページ7)

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覚悟の先を見つめながらページ7

c「ヒョン、待って」

Aを追って走り出そうとするユノをとめた

c「今追いかけても…多分困るから。お互い」

ユノは黙って俺の言う事を聞いて
その場に立ち尽くしてて

Aが去って行った方をずっと見てる

c「とりあえず俺がAのところに行くから…ヒョンは戻って」

聞こえてるのか
聞こえてないのか

ユノはもういないAを見てる

じゃ、と言って俺は走りながらAを探す

ホテルの外に出るとAが立ってた

c「A！送ってくから」

「チャンミン…」

Aは今にも泣き出しそうなのに
家に帰るまでは意地でも泣かないんだろうな

c「送ってくから、早く帰ろう」

早く泣かせてあげたいって思った

「良いの。チャンミンは戻って」

c「でも」

「大丈夫だから。早く戻ってあげて」

c「…分かった。でも家に着いたらすぐに連絡して」

タクシーにAを乗せて、住所を告げたのを確認してから
俺はユノのところに走って戻った

c「ヒョン、A帰った」

y「…そうか」

c「送って行こうと思ったけど、俺は戻ってちゃんとヒョンの式を見届けろって」

Aはそこまでは言ってなかったけど
多分そう言うと思ったから

y「……」

唇を噛み締めるユノの感情は、何なのか俺には半分しか分からなくて

友達としての絆を傷つけたからなのか、
結婚に迷いが一滴でも混じっているのか

とにかく

c「Aは今日相当いろんな覚悟をしてヒョンに会いに来たんだと思う。だから」

不便に思う同情の気持ちというよりは
「喝」を入れるためかな
どっちかって言うと

c「ヒョンも覚悟を決めて、絶対に突き通してください。じゃないとフェアじゃないから」

y「覚悟…か」