私を振って下さい。２ (ページ24)

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変えられなかったふたりページ24

私の涙は、本当に枯れた

悲しすぎると
涙は出ないのかもね

あまりにも不器用で
あまりにも悲しい二人の物語はここで終わり

運命は怖いけど
変えられるものと信じたかった

「来世は…」

こんな「おとぎ話」のような事を
最後にもう一度だけ言ってみる

「来世はユノが私を見つけて」

y「うん…必ず見つけるから、それまで待ってて」

ユノに呪いをかけてしまった私は
来世は人間として戻ってこられるかな？

ユノに会えないなら
もう人間じゃなくていい

悲しいラブストーリーは
私がユノと出会ってしまった時からきっと始まってたんだ

正式な別れはこうして訪れて
真っ赤な目でユノは言う

y「今度はAが俺を振ってよ」

笑いながら泣く、ユノ

泣くように歌うユノの歌声は
もう辛くて聞けないな

暗い海の前で
私達ふたりは
最後に手を繋いだ

本当はユノの悲しい顔は見たくなかった

ごめんね

「さようなら、ユノ」

y「…さようならA」

私から手をほどくまでに
世界が終わればいいのにと願ったけど

もう願いを叶えてくれる人はいない