番外:年甲斐もなく大喧嘩9 ページ2
瞬間、ドゴォ!!と音を立てて、ベンチが破損する。
あ〜、始まっちゃったか、と悟り顔をしたのは4名。
何事!?と顔を青ざめさせたのは、残りの約50名近くに及ぶ捜査官たちと、救急隊。
ちゃっかりベンチから退避していたAは、次いで向けられた拳を自然な動作で受け流した。
3発目、4発目と避け、受け流し、両者は一定の距離をとる。
「ちょっ!?降谷さん!?何してるんですか!」
『...ダメじゃないですか、指揮官がノコノコ現場に来ちゃ』
「えっ!?いや岡本さんそうではなくて!!」
「「「「(あー...Aのやつ敬語に戻ってるって事は...アイツもキレてんな)」」」」
"も"と言うのはばさり、とジャケットを脱ぎ捨てた降谷もまた、同じであるからだ。
「風見...コイツはこう見えて、手錠がかかった状態でも俺の拳を避けられる奴だ」
「え?は、はい...」
『後ろ手じゃ無理ですよ?流石に』
「「「「(結構火に油を注ぐんだよなぁ...)」」」」
ぐい、と落ちてきた髪を繋がれたままの両手で耳にかけたAも、まだやる気らしい。
「...なんで、わざと捕まった?」
「!!え!?」
その事実に気がついていたのはやはり同期の彼らのみだったようで。
『...フルヤの女かと聞かれて...連続拉致事件を知ってるかと続けられたので、思わず』
「っ、だからって!!」
『でも、犯人達の居所が分からぬまま2週間経過していたのは事実じゃないですか。なら飛び込んだ方が、早期解決になるのでは』
「そういう事を言ってるんじゃない!!」
彼が声を荒らげるところなんて、殆どの捜査官が見た事無いだろう。
「えっ、伊達さん!あれ止めなくていいんですか!?」
「んん?...アレだ、触らぬゴリラに祟りなしってやつ」
「「(えぇ...)」」
見た事があっても、間に入りたくないのが本音である。
『...私がそこで抵抗したら、仲間に連絡されて彼女達の命は無かった、という可能性もあったので』
「それはっ...」
『一般都民5名の命より、警察行政職員1名を優先させるなんて事あってはならな、』
「お前は警察官じゃないだろ!!」
あ、地雷だよそれ。そう萩原が呟いた瞬間、彼女が間合いを詰め彼の腕を取った。
ぶわ、と身体が宙に浮いた事を自覚した降谷は、彼女の手が離れた瞬間身体を捻って着地する。
ズザ、と少し地面を滑り、手もついたけれど、背中から落ちるよりマシだ。
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ユナ(プロフ) - 萌絵さん» とっても嬉しいお言葉をありがとうございます・・・!私も萩原好きなので余計に嬉しいです!次のネタも萩は出る予定なので、頑張ります!´`*気長にお待ち頂けると幸いです❁⃘*.゚ (2022年6月17日 21時) (レス) id: fe944991a4 (このIDを非表示/違反報告)
萌絵(プロフ) - 素敵なお話だったので一気読みさせていただきました!夢主ちゃんと降谷さんはもちろんですが、萩原さんとの絡みがすきです、また次のお話を書いていただけると嬉しいです! (2022年6月17日 9時) (レス) id: 0d557e489c (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - ふぅふぅさん» あわわこちらこそまた読んで下さりありがとうございます!( ;ᯅ; ) ハロ嫁良かったですね〜!!何回でも観たいです!そして暖かいお言葉もありがとうございます!また覗きに来てくださいませ! (2022年5月9日 22時) (レス) id: 42df979da1 (このIDを非表示/違反報告)
ふぅふぅ(プロフ) - 久しぶりの更新ありがとうございます!!ハロ嫁良かったですよね♪萩原夢も楽しみです!無理なさらず更新頑張ってください!! (2022年5月9日 19時) (レス) @page43 id: 09a98a633b (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - ふぅふぅさん» コメントありがとうございます!笑ってはいけない大丈夫でしたか!良かったです!励みになりました! (2020年7月26日 9時) (レス) id: 8d5926d36b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユナ | 作成日時:2019年11月19日 4時