◇ん◇れ◇ら◇ ページ6
『諸伏くん、久しぶりだね』
「おーA!また会えて嬉しいぜ!てか、その反応だと俺らがこっちにいる事気づいてた?」
『うっかりデータ検索してしまったのと、私をこっちに誰が呼んだか知ってしまったから』
「?」
諸伏くんも、結構常識人だと思ってた。うん、思ってたよ。あの降谷零をなんか上手く手懐けてた感あったし、紳士だし、ちょっと天然かなって思ってた部分もあったけど。
あれ?じゃあこれあれか、今まさに天然ぶりが発揮されてるわけか?
『で、この領収書の山は...』
「前の担当の人がちょっとおっかなくてさ!今月からAになるって聞いたから、取っとこうかなーって」
『いや、3ヶ月前のとか平気であるんですけど』
しかもこの領収書、どう見てもその辺に新幹線で出張してきました〜っとかそういうのじゃないじゃん。めちゃくちゃ海外じゃん。飛行機の距離じゃん。
「でもさ、結構な痛手で。頼むよ!今度飯奢るからさ!」
『失礼を承知で言うけど、この額自己負担してるならあんまり余裕無いんじゃ...』
「まぁ、最近はキャベツとモヤシが主食になってるかな!」
ダメだろそれは...!!くそ、そんな太陽みたいな顔で笑われたら助けたくなってしまう!!人は良いんだよ!これが降谷くんに「馬鹿にしないで貰えるか?大学時代の貯金くらい残ってる、いいからさっさと通せ」とか言われたんならバーカ1ヶ月過ぎたら無効なんだよそんな事も知らないの?と返してやるんだけど、諸伏くん相手じゃそうも行かない...!!
『と、通します...頑張って、やってみる』
「マジ!?サンキュー!恩に着る!」
『その代わり、1つだけいいですか』
それに、気づいてしまった。最初は久しぶりだから雰囲気が変わったのかと思ったけど、違う。
多分、あの頃と違う匂い。これ、硝煙臭の気がする。今さっき訓練してきましたとかじゃなくて、染み付いた感じの。
『...領収書は、きちんと1ヶ月以内に私に提出してください』
「あぁ、出来るだけそうするよ」
『...必ずですよ、1ヶ月に1回は私に、元気な姿を見せてください』
「!」
そう言えば、僅かながら見開かれた目。きっと伝わっただろうし、それは私の仮説があながち間違ってないと言う事。
「サンキュ」
そう言って退室して行った彼には、いい加減にしろなんて言えないかも、と思っていたのだけど。
2ヶ月後、とんでもない金額(保険効かない海外でやらかしてきた)を申請されて、私は思いっきり叫びました。
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MEGUMI(プロフ) - 応援してます!! (2019年11月8日 17時) (レス) id: 3874b072b8 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - MEGUMIさん» コメントありがとうございます!!自分のテンション上げて書いていきます!← また良かったらお付き合いください〜! (2019年11月8日 15時) (レス) id: 5a59395d41 (このIDを非表示/違反報告)
MEGUMI(プロフ) - 全て読みました!めっちゃ面白い!!!早く続きが読みたいなぁ…(笑) (2019年11月7日 15時) (レス) id: 3874b072b8 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - sachocoさん» コメントありがとうございます!!勢いだけで詰めが甘くてすいませんと思ってたのでコメントに凄く励まされました(´TωT`)今後もポツポツ更新頑張ります!宜しければお付き合い下さいませ! (2019年11月4日 18時) (レス) id: 5a59395d41 (このIDを非表示/違反報告)
sachoco(プロフ) - はじめまして!めちゃくちゃ面白くて、一気に読んでしまいました(^o^)今後の展開もとても楽しみにしています!素敵な作品をありがとうございます。 (2019年11月4日 1時) (レス) id: 6ffe0b9ea7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユナ | 作成日時:2019年11月1日 3時