番外:降谷零の独白4 ページ24
でも、最近色々思うところがあって、伝えてしまおうと思ってた。前までは大事な人作るなんて弱点にしかならないと思っていたけど、強さにもなるなら。
「で、返事は?」
『...嫌いな人に何度も抱き枕にされません』
「つまり?」
『...あぁもう!零くん、私も...好きです。多分』
「多分って何だよ」
喧嘩売ってんのかコイツ、と思いながら顔を覗き込めば、思ったより真っ赤でこっちまで息を飲んでしまった。
『だっ、だって!降谷くんは前からなのかもしれないけど私は割と最近自覚したっていうか、』
「降谷くん呼び1回につき罰ゲーム1回になります」
『何なの!?唐突なキャラ変辞めてくれる!?』
「そう言えば前に、ポアロで好きって言ってくれたな。あれが無意識なら、それが本心なんじゃないか?」
『えっ...あ、あれは、』
何だろう、慌てるAが貴重すぎて、なんか今すぐ抱きしめたい。あ、そうだ。
「じゃあ、キスして嫌じゃなかったら好きって事で」
『はっ!?はぁ??ちょっとおい、押し倒すなこら!』
「...俺達もう三十路なんだぞ。10代みたいなまどろっこしい手順を踏んだ付き合いしなくてもいいだろ」
『言ってること割とサイテーなんだけど』
とか言ってる割に顔を近づければぎゅ、と目を瞑る彼女は狙ってやってるんだろうか。避けろよ、そこは。
ちゅ、と触れるだけのリップ音が、誰も居ない仮眠室に響く。
「...どう?」
『...普通...?』
「...喧嘩売ってんのか」
『だって、...いやいやいや、だから!!こんな事してる暇無いんだっての!!職務中!!書類!!NO残業プリーズ!!』
「俺は休憩中」
『ほんとムカつくわ!!!』
耳真っ赤にさせて言っても迫力も何にもないけれど。
流石に5回目のスヌーズが鳴ったから、今日のところはこれで勘弁してやるか。
「A明日非番だろ?」
『何で知って...いやいい、もう突っ込まない。非番ですけど何か』
「じゃあ、今日上がったらAの家行く」
『私の意思どこ!?』
キャンキャン言いながらも、夕食を作ってやる旨を伝えれば大人しくYESの答えが返ってくる。そういうところは単純なんだよな。ポアロで手料理食べさせといて正解だった。
まぁ、続きは今夜って事で、と囁けば、書類を挟んだバインダーで思いっきり叩かれたけど、照れ隠しだと思っておこう。
----------------------***→←番外:降谷零の独白3
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MEGUMI(プロフ) - 応援してます!! (2019年11月8日 17時) (レス) id: 3874b072b8 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - MEGUMIさん» コメントありがとうございます!!自分のテンション上げて書いていきます!← また良かったらお付き合いください〜! (2019年11月8日 15時) (レス) id: 5a59395d41 (このIDを非表示/違反報告)
MEGUMI(プロフ) - 全て読みました!めっちゃ面白い!!!早く続きが読みたいなぁ…(笑) (2019年11月7日 15時) (レス) id: 3874b072b8 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - sachocoさん» コメントありがとうございます!!勢いだけで詰めが甘くてすいませんと思ってたのでコメントに凄く励まされました(´TωT`)今後もポツポツ更新頑張ります!宜しければお付き合い下さいませ! (2019年11月4日 18時) (レス) id: 5a59395d41 (このIDを非表示/違反報告)
sachoco(プロフ) - はじめまして!めちゃくちゃ面白くて、一気に読んでしまいました(^o^)今後の展開もとても楽しみにしています!素敵な作品をありがとうございます。 (2019年11月4日 1時) (レス) id: 6ffe0b9ea7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユナ | 作成日時:2019年11月1日 3時