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「それで?何があったの?」
『いや喧嘩とかじゃないんだけど…』
私の部屋に着くと、夏油は急に真面目になって私に問いかける。
『まあ、私の好きな人の話なんだけど』
「ああ、悟だろう?」
『…え、あれ?私言ったっけ』
「いや?私は感が鋭いからね。まあ馬鹿な悟は気付いていないだろうが」
やれやれと肩をすくめる夏油。
私は恐る恐る昨日の出来事を話した。
「なるほど。でもAも馬鹿だね。わざわざ相談乗っちゃうだなんて」
『…仰る通りです』
正論すぎて、もはや頭が上がらない。
それもこれも全部クソ五条のせいだ!
「辛くなったら私のところへおいで。アドバイスしてあげる」
『うわ、優しいね夏油は。あいつとは大違いだ。でも、ありがとう』
「友として当然さ」
そう私に微笑みかけると「じゃあ私はそろそろ行くよ」とドアの方に向かう。
『ありがとうね、また明日から任務頑張ろう』
「勿論」
「おい、なんで傑がいる?」
すぐ隣から聞こえてきた低い声。
なんでお前がいるんだよ。
『五条…』
「悟、何か用かい?」
「傑じゃなくてAに」
ああ、相談のことか。
しんどいなー、と思いながらも頑張って笑顔を作る。
『ここじゃなんだし、部屋入る?』
「嗚呼、じゃあな傑」
と、まるで自分の部屋のようにズケズケと入る。
もう一度言う。
何でこんな奴を好きになってしまったのか分からない。
「大丈夫?」
『うん、大丈夫大丈夫!』
と小声で聞いてきた夏油に笑顔で返す。
「…そうか」と一瞬真剣な表情を見せたが、直ぐ笑顔に戻っていた。
「ねぇまだ〜?」
『はいはい、今行くって』
じゃ、五条呼んでるから
そう言って扉を閉めた。
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皐摩(プロフ) - 胸がギュンギュンしました… (2022年2月15日 19時) (レス) @page50 id: c69f5fedc2 (このIDを非表示/違反報告)
もっち - めっちゃ面白いです。 (2022年1月15日 15時) (レス) @page47 id: ea5533ef50 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶 恵 - 目頭が熱盛(?) (2021年10月12日 20時) (レス) @page13 id: f5505c766c (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ(プロフ) - 莉亜さん» ご声援ありがとうございます!夏油ルート検討してみようと思います!! (2021年9月29日 2時) (レス) @page41 id: a0125a0dc0 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - えっ好き() (2021年9月23日 22時) (レス) @page38 id: 160a7ef55b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ロゼ | 作成日時:2021年2月20日 21時