検索窓
今日:81 hit、昨日:98 hit、合計:1,007,728 hit

12 ページ12

.








『いって』





生憎、今日は朝から任務だった。



その任務で頬を掠めてしまった私は消毒する為に、医務室に行くことにした。








『失礼しまーす』






と扉を開ける。







するとベッドの端に座って俯いている夏油が見えた。


任務帰りなのだろうか、所々返り血がついていた。







『夏油?』







彼に声をかけるとバッと顔をあげて私と目を合わす。



彼は驚いたように私を見る。







『大丈夫?』






私は夏油の隣に座る。







「久しぶりだね」


『長期の任務だったんでしょ?お疲れ様』




「ああ…」






そう返す彼はどこか元気がない。



任務中に何かあったのだろうか。







『とりあえず着替えて来な。返り血ついて気持ち悪いでしょ』






私は着替えの服を用意して彼に渡す。








「…Aが着替えさせてくれないかい?」



『えっ……うん、分かった』







そんな悲しそうな顔しないでよ。



調子狂うじゃん。








 
 
 
私は少し動揺しながら、彼のシャツのボタンを一つ一つ外していく。





シャツの隙間から見える肌に少し鼓動が早くなる。



なんとか平然を装ってタオルで血を拭き取る。







『痛くない?』



「……」




『夏油?』







何の返事もないのを不思議に思い、彼の顔を覗き込もうとすると思いっきり抱き締められた。



腰に手が回り私を優しく包み込む。







『ちょ、夏油っ』




「…すまない、少しこのままでいさせて」






なんて弱々しい声で話すから、私は頷くことしか出来なかった。






血の匂いと夏油のいい匂い。




それにドキドキしてしまう。







「鼓動、早くなってるよ」



『へっ!』






突然耳元でそんなことを言い出すから更に鼓動が早くなる。







『だ、だだだってこんなの慣れてないんだもん』



「Aは初心(ウブ)だね」



『そ、そう?』






「本当、すぐ食べられてしまいそうなくらいに」








.

13→←11



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1153 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2635人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟 , 夏油傑
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

皐摩(プロフ) - 胸がギュンギュンしました… (2022年2月15日 19時) (レス) @page50 id: c69f5fedc2 (このIDを非表示/違反報告)
もっち - めっちゃ面白いです。 (2022年1月15日 15時) (レス) @page47 id: ea5533ef50 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶 恵 - 目頭が熱盛(?) (2021年10月12日 20時) (レス) @page13 id: f5505c766c (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ(プロフ) - 莉亜さん» ご声援ありがとうございます!夏油ルート検討してみようと思います!! (2021年9月29日 2時) (レス) @page41 id: a0125a0dc0 (このIDを非表示/違反報告)
- えっ好き() (2021年9月23日 22時) (レス) @page38 id: 160a7ef55b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ロゼ | 作成日時:2021年2月20日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。