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9月の夜でも東京はまだまだ蒸し暑い。
"いつもの"
彼が決まって頼むものはストロング缶のチューハイとマルボロのタバコだ。
それがいつからか"いつもの"と省略されるようになった。
急いでレジに向かうと毎回決まってこの時間にいる笑顔がさわやかなお兄さんがいる。
こんな深夜にも関わらず毎回元気がもらえるのですぐに覚えるようになった。
『21番のタバコ1つお願いします』
最近番号が変わったマルボロはたまに前の番号を言ってしまいそうになる。
会計を済ませて店を出ると時間は午前0時35分、終電まであと5分を指していた。
小走りで駅へ向かい、改札を通る。
ほどなく到着した渋谷行きの田園都市線に乗り込んだ。
2駅で渋谷駅に着くと昼間ほどではないが相変わらず深夜でも人で溢れている。
5分ほど待った後に来た山手線に乗り換えてまた2駅で降りた。
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作者名：ゆ | 作成日時：2021年10月10日 22時
