裏切り。01 ページ44
顔から一瞬にして血の気が失われるのを感じた。
「お、とうさん……お父さぁああん！！！」
傘下の海賊であるはずのスクアードがお父さんの胸部を刀で貫いていた。お父さんの口の端から血が零れ落ちる。真っ先に動いたのはマルコだった。スクアードの顔を思い切り、地面へと叩きつけて怒鳴る。
「スクアード！！……何故、お前がこんな事！！」
スクアードは自身にのしかかるマルコを長刀を振るって強引に遠ざけ、ぎろりとお父さんとマルコを睨み叫ぶ。
「うるせェ！！こうさせたのはお前らじゃねェかァ！！」
間一髪マルコは長刀を避け、素早くスクアードに間合いを詰めると刀を持つ左手を蹴り飛ばした。カラン、と刀が乾いた音を立てて甲板に転がる。膝をついたスクアードを一瞥し、マルコはお父さんに駆け寄った。胸部から夥しい血を流しながらもお父さんは駆け寄るマルコを手で制し、傍で俯くスクアードの叫びに耳を傾ける。
「こんな茶番劇、やめちまえよ！！"白ひげ"！！もう海軍と話はついてんだろ！？お前ら"白ひげ海賊団"とエースの命は必ず助かると確約されてんだろ！！？」
スクアードの言葉に戦場に衝撃が走り、どよめいた。攻撃の手を緩め、振り返る。俺たちは罠に掛けられたんだと言うスクアードに俺は眉間にシワを寄せた。
お父さんがそんな事をするはずがない。誰よりも"家族"を大切にするお父さんが"家族"を売るなんてありえない。幾らエースを助けるためといって家族を売ったら本末転倒だ。少し考えれば分かるはずなのに……。
ぎり、と俺は歯噛みして、スクアードを睨んだ。担がれやがったな！とマルコがスクアードの襟元を掴み、怒りを露にする。
「何故オヤジを信じない！！」
「てめェまでしらばっくれやがってマルコォ！！」
二人の怒鳴りあいにお父さんは静かに息を吐き出し、口を開く。自身を刺したスクアードに何の怒りも感じていないのか、お父さんの表情は冷静そのものだ。
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1(プロフ) - × ×さん» お読みいただきありがとうございます！ここからは展開がとても早くて、もうちょっとでラストです(*^^*) (2021年4月19日 20時) (
レス) id: d447c4ab55 (このIDを非表示/違反報告)
× ×(プロフ) - 二日遅れてしまいましたけど、読ませていただきました！ここから展開がどうなるのかワクワクドキドキです！ (2021年4月16日 10時) (レス) id: 9bb4cee45f (このIDを非表示/違反報告)
1(プロフ) - × ×さん» コメントありがとうございます！とても励みになります(*^^*)本日更新致しましたのでぜひ読んでいただけると幸いです！ (2021年4月14日 19時) (レス) id: d447c4ab55 (このIDを非表示/違反報告)
× ×(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみに待ってます-_-b (2021年4月13日 2時) (レス) id: 9bb4cee45f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：1 | 作成日時：2021年4月9日 0時
