Love or Lies (ページ40)

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そうは言っても、彼は今大忙しである。

朝ドラに、映画に、それに雑誌やCD。
家にいないことの方が多い。

ポツン、と家の中に1人。
たくさんのことを考える。

2ヶ月、案外短いよな、とか。
2ヶ月後、ほんとに笑ってられるかな。
バイバイって、笑顔でできる？

廉「ただいまー、」

『！おかえり…！』

廉「んふふ、そんな走ってこんでもいいよ(笑)」

『ううん、早く会いたかったの』

廉「なにその急なデレ期、ありがと」

『うんうん、あ。ご飯できてる、食べる？』

廉「うん、なんや、奥さんみたいやな(笑)」

『奥さんじゃないけど彼女でしょ？(笑)』

廉「そーでしたそうでした、」

乾いた笑いを浮かべながら
お風呂場に向かい足を洗う。

シャワーの音が聞こえているのを片目に
ご飯をテーブルに並べる。

幸せだなぁ、って。

それに、今日はさ。

廉「え！なにこれ？」

『ふふ、デビュー3周年、おめでとう。』

テーブルの真ん中に、ケーキを置いた。

『あのとき、デビュー祝えなかったから。今日祝おうって思ってたの、』

廉「作ってくれたん？」

『ふふ、うん、だからちょっと歪なんだよね』

廉「いやもうこんなん…めっちゃうれしい、ありがとう、」

ぎゅっと抱きしめられると
甘い香水の匂いがする。

『早く食べよう～～～』

その匂いを覚える前に、

廉「あいよ」

廉「んま！天才？」

頬張って幸せそうな顔を覚える前に、

廉「今日幸せやなあ」

私は、私は。

いつか来る別れを、悲しんだ。