Love or Lies (ページ39)

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「……て」「………きて」「………おきて！」

『はっ！？！！あ、ごめんっ、』

廉「びびった、寝すぎやねん(笑)」

気づかない間に、
彼の家の駐車場に着いていた。

『こんな大きいおうち住んでるんだね。ひとり？』

廉「1人に決まってんやん(笑)まぁ、寂しいけどなー。メンバーおったら寂しくないけど。」

そう言いながら慣れた手つきで高層の階のボタンを押し、そのもんを潜り、家の中に。

『………ホテルじゃん』

廉「大袈裟やな(笑)」

大きな窓から見えたのは、東京を一望できる景色。
夜の空にキラキラと輝く星と、
下では色んな光。

きっと、彼がステージから見る景色とそっくりなんだろう。

『ねえれん』

廉「はあい」

『廉が見る景色ってさ、こんな感じ？』

廉「ん？」

『こんなふうに、キラキラしてる？廉が見る世界は。』

廉「…………ふふ、そりゃあ、汚いとこもいっぱい見るよ。けど、この景色以上やな。それに、まだ満足もしてない。もっと、誰も見たことないくらい綺麗なもんも見たい。」

『……そっか』

じゃあ、私はここで身を引くべきだね。
廉から、これ以上素敵だという景色を奪えない。

キラキラ光る街を見下ろすその横顔は
自信に満ち溢れて、
楽しそうで。

私の手の届かないところにいる人だった。

『………寝よっかな。ソファ借りていい？』

廉「…うん。」

一緒に寝るなんてしないよ。
だって、離れたく無くなっちゃうよ。

廉「…あ、のさぁ」

『ん～？』

廉「…2ヶ月だけでいい。結婚式まででいい、それ以降は絶対に会わんし、いや、これは約束するよ。安心して、絶対。だからさ、…………2ヶ月だけ、彼女になって、もう1回。」

廉「あの時できひんかったこと、いっぱいやろう。後悔せんように。笑ってお別れ出来るように、未練もないように。」

廉「…………あかん、かな」

迷惑がかかる。
何かあったらどうするんだ。
そんなことばかり頭によぎった。

でも。でも、それ以上に。

離れたくないのに。
離れないといけないのに。

それでも、

一緒にいたいと、そう思うんだ。
2ヶ月だけだとしても、横で彼女として。

また笑ってたいんだよ。

『…うん。是非、』

こうして、期限付きのの恋がまた始まった。
既にカウントダウンは、始まってる＿。