Love or Lies (ページ38)

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廉「……」

『…ごめんね』

廉「いや、お前は悪ないから。」

廉「それより、いつから？あんなん」

『れんとまた会うちょっとくらい前から。なんかソワソワしたり、キツいことばかけてきたりとか』

『それで、また会って、私の様子が変だって気づいたんだろうね。仕事場にやけに迎えに来たがったり、早く一緒に住みたがったり。』

『………………彼、知ってるんだよ。私が好きじゃないってこと。初めはね、それでもいいって笑ってくれたの。だけど、最近は…』

"俺だけ見て"

"ずっと一緒でしょ？"

『………やけに、』

"ねぇ、子供作ろっか"

"そしたら俺から離れない？"

『そういうことしたがって、………子供、とか、』

廉「もういいよ、」

『………え？』

廉「聞きたくないから」

『なんで、』

廉「なんでやろな。」

『……………そっか』

それからというもの、
車の中は沈黙を破ることは無かった。

ー

廉side

窓の方を見つめ、
ぼーっとする彼女。

冷たいこと言ってしまったかな。
そう思った。

けど、もし。もし、
彼女があの人の子供を妊娠していたら？
嫌だって、純粋に思うんだよ。

どうしても、隣に置いておきたいから。
そばにいて欲しいから。

本当に妊娠していたとしたら
彼女をあの人の元へ返さないといけない。

でも、もししていなかったら。
もしかしたら、このまま彼女を連れ去ったまま
2人でどこかに。

廉「……………俺には無理か。」

もし一般人だったら。
2人でこのまま逃げたかった。

もう1度横を向けば
目を瞑っていた彼女。

ねぇ、このまま一緒にどこか行こうか。
2人で。
誰も知らないようなところに。

手を握って、ただ笑っててよ。
そう言うと君は、きっと

『廉には輝いていて欲しいよ』

そう切なそうに笑うんだよね。
だけどどうしてもさ、一緒に居たいんだよ。

廉「……………っ、」

柄にもなく泣いた。
悲しいわけじゃない

悲しいわけじゃないんだ
こういう運命だって、わかってる。

それでいて、その運命に逆らえないことに
心底腹が立った＿＿＿＿