Love or Lies (ページ37)

今日:30 hit、昨日:44 hit、合計:46,246 hit

37 ページ37

・

「………なんでそこまでして永瀬くんを庇うんだ？俺がなんかしたって言うのか？なぁ！！」

パチン、と鋭い音がした。

あぁ、殴られた。

行為の最中、必ず彼は首を絞める。
ずっと一緒に居ようねって。

だから私は、行為の時間が本当に怖かった。
普段はこんな事しないけど、
行為中だけは、私の体に傷をつけたがった

廉「！………お前なにしてんねんっ！」

『廉！いいから、お願い、はやく』

廉「なんでやねん！お前がそんなんされてるとこ黙って帰れるわけないやろ、」

花束をぎゅっと抱えながら、目を瞑る。
大丈夫だよ、私。

だって、花束があるだけで、
廉の存在を感じることができるんだもん

廉「…………返せ」

「は？」

廉「そんな風に傷つけるやつに、こいつは渡されへん。幸せにしてくれるんやと思ってたから、黙って譲ったけど。そんな風にするやつに、こいつは渡されへんから。返して。俺に。俺やったら、そんな風に泣かせへんわ。」

廉「…行くで。A」

グッと腕を掴まれた。

廉「…大丈夫やから。」

そっと微笑んでくれて、また涙がこぼれた。

「いいのか、この写真撮って週刊誌に売ることだって出来るんだぞ？」

廉「ふふ、いいよ。けどさぁ、残念やけど」

廉「俺の車、見てみ。」

彼の車を見ると、ドライブレコーダーが着いていた。

廉「あれに多分、ちゃーんと写ってるんちゃう？あんたがこの子に暴力振るったシーン」

廉「逆に困らん？婚約者を殴る有名な社長。これ俺もばらまくで。」

「…………っ」

『…いいよ、廉、大丈夫だから、』

廉「あほか、俺があかん」

廉「じゃあ、とりあえず、この子。預からさせてもらいますね。結婚式まで2ヶ月でしたっけ？よう考えてくださいね。この子に対して。もしまたこんなんするんやったら、」

"俺、何するか分かりませんから。"

そう言うと、私の手を取って、また車に乗せて。

廉「………もう大丈夫。怖かったな、」

何も言わずに車を走らせ、
どこかへ向かった。