Love or Lies (ページ35)

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廉「当日行ったらさ、ちょっとまったー！みたいなんやってまいそうやったから行くんやめてん。ドレスもさー見たら、俺泣いちゃいそうやもん(笑)横で見たかった、って。」

『………っ、』

廉「ごめんな、未練がましくて。もう、ほんまに今日で辞めるから、許して、ほんまにごめん。」

さっきまで乗せていただけだった手を、
そっと握ってくれたから、
私も握り返した。

『…じゃあ、ここで、ありがとう、ほんと。』

20分はあっという間だ。
あの後は、最近のこと、撮影がこんなだったとか、こんなことがあったとか。
あと、昔のこと。私の第一印象とか。

悲しまないように沢山話してくれた。

廉「………あー。あのぉ、さ、あの……」

『ん？』

廉「…花、ほんまは、たまたまじゃなくて。誕生日のときも、今回も、それ、ちゃんと意味あってさ。」

『知ってるよ。』

『ふふ、ありがとう。ほんと、綺麗だね。この花』

廉「…………………」

『…そんな、悲しそうな顔されちゃうと。困るよ？私』

廉「…ふ、俺でいっぱい困ったら、俺のこと忘れへん？」

『………………なに、？それ』

廉「…忘れて欲しい、ってほんまは思ってる。」

『…』

廉「けど、どっかで。ずっとずっと覚えてて、って。ずっと俺のこと考えて苦しんでて、って。

幸せにならんといてよってそう思う。さ

っきのも、たまたまじゃない。雨降るって分かってて、傘持ってないやろーなって。

拾ってあげて、可愛いの見たいなって。思った。

結婚祝いなんてほんまは思ってないよ。けど、その花束の意味はちゃんと思ってる。」

廉「……………ごめんな、一般人やったら、幸せやったのに。」

また、ボロボロと涙がこぼれ落ちる。
ねぇ、あなたにまた会ってから、沢山泣いた。
それに、

『………忘れるわけないじゃんっ、こんなに、こんなに好きで、どうしようもなく好きで、ドレスも、髪型もメイクも、全部、ホントは、全部見て欲しくて……廉にみてほしくて！頑張って決めた。この世界で見てほしい人なんて、あなたしかいないよ。』

廉「…ありがと。」

『…………私こそ、ごめん。ほんとは、ほんとは、』

そう言うと、私をギュと抱きしめて。

廉「ふふ、うん、で？なに？」

彼は、泣きながら笑ったんだ。