Love or Lies (ページ29)

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メ「それでは、当日と同じように本日はドレスを着ていただいて、ヘアメイクをさせていただきます。」

『……はい、お願いします。』

だんだんと、その日が近づいていく。
彼はいま、何をしているのかな。
仕事かな、元気かな。

いつまで経っても忘れられない私に並行して、
どんどんと時間はすぎていく。

早く、中学生の時のことも、今回のことも
風化させたいのに。

思えば思うほど、好きが増してきて、
本当に終わったはずなのに、
なのに……諦めがつかないんだ。

メイクをしてもらいながら、
そんなことをぼーっと考える

メ「………浮かない顔、されてますが、大丈夫ですか？ご不満など…」

『あ！！いや！！違うんです、ほんと、寧ろお上手すぎて…(笑)』

メ「ありがとうございます(笑)また何かあったら、言ってくださいね。」

終盤に差し掛かる頃、あるノック音が。
メイクさんが「ちょっと待ってくださいね、」
そう言って部屋を出ていった。

『…………』

幸せですオーラが、全くない私。
寧ろ、嫌そうな、そんな。

『…しあわせに、なれるはず…』

ブツブツと唱えると、メイクさんが
花束を持って帰ってきた。

メ「こちら、Ｎ様、と名乗る方からのプレゼントです」

『……え？』

メ「マスクと帽子してましたけどイケメンな方でしたよ～関西弁でした。」

私が知っているＮ、も。
関西弁も、あの人しかいない。

でも、なんで、なんで知ってるの…？

一方的に話終えると、
私がオーダーしていたものより、もっと派手な髪飾りと、メイクをし始めた。

『あの、私がお願いしたのと…』

メ「Ｎ様、」

『え、？』

メ「Ｎ様に、世界一綺麗にしてください、そう言われたんです。」

メ「ふふ、久々に腕がなりますよ～」

『ちょ、ちょっと待ってください、………それ以外に、何か言ってました？』

この花束は、既視感があった。
だって、だって、この花は…………

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