Love or Lies (ページ21)

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「どうですか？着心地は」

5人が
着替え、ここがどうだ、そこがどうだと
話し合いをしだした。
その中でも彼は、

廉「ここもうちょっとダボってして欲しいんすけど」

廉「あと海人のやつ、ここもうちょいこうした方が海人自身のスタイルの良さ目立つと思うんです」

廉「あと岸さんは筋肉目立つように～」

自分も含め、残りの4人のよさを生かすように
一生懸命伝えていた。

「………A…A？聞いてる？」

『っ！え！？なにっ、？』

「だから、女の子目線で見たら、どう思う？」

『…えっ、そ、そうだなぁ、うーんと…』

正直、全くと言っていいほど似合ってなかった。
本当に、彼らのことを思って作った衣装がこれ？
巫山戯るな、彼らはもっともっと素敵な衣装を身に纏うべきじゃないのか？
そう思った。

それが初めて見た時の感想。
だけど、こんなに皮肉に見えた衣装は
彼らが着るだけで、本当にキラキラと輝く、
まるで、彼らに着られるために出来たような、そんなふうに見えたんだ。

だけど、やっぱり、

『…………永瀬さん、本当はもっと足綺麗ですよね？』

廉「………えっ、ま、まぁ、はい。」

『もうちょっと、スキニーっぽくできない？足綺麗だと思うのに、ダボッとしてたら勿体なくない？上がゆるゆるにするんだったら、下はもっとスキニーっぽくてもいいと思うよ。』

「…………あぁ、そう？」

『…今回は、王子様系じゃないんだね。』

「…………え？」

『あぁ、ううん、なんでもない。あと、平野さん、もっとここの感じ、派手でもいいと思う。』

・

今でも忘れはしない、
約3年前のあの日キラキラした衣装を纏い、
まるで王子様のような、そんな貴方を。

本当にかっこよくて、どうしようもなく
また好きだって思ってしまって、泣いた。
声が枯れるまで泣いた。

・

その後、どうやって彼らを目の前にしてことを終えたのか、覚えていない。

きっと廉以外、思ってもないこと言ってみたんだろう。

『…じゃあ、お先失礼しますね、』

彼らが着替えている間に、
鉢会わないように、急いで帰ろう。

そう思った、矢先だった。

廉「A」

『……………………』

大好きな彼が、私の名前を呼んだ。