これって運命でしょ？ 4

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「....え、そんな噂あるんですか？」


「...うん、そうらしい」




切り替えが早いテヒョンは
もう敬語に直ってる。




こういうとこは賢くて助かる。




ていうか、社会人ってそういうもんだけどね。




「でも、” キム “ っていうだけで
名指しじゃないし、” お偉いさんの親族 “
っていうだけで誰だかわからないから、」


「....大丈夫ですよ。
教えて下さってありがとうございます。笑」


「ホントに、大丈夫....？」


「だってただの噂じゃないですか。
そのうち消えますって。笑」


「、」




本人は意外とポジティブ。




....でもそうだよね。




ただの噂だもの。




どこから出て来たのかわからないけど




人物は特定されてないんだし、
気にする事ないのかもね。




ソクジンくんも、
” 気にしなくていいんじゃない？ “
って言ってたもんね。




「....テヒョンくんが大丈夫って言うなら
私も気にしない事にする。笑」


「Aちゃん....」


「こら、呼び方」


「あ、すみません。つい、」


「会社に一歩でも足踏み入れたら
絶対厳禁だからね？」


「....はい、わかりました。笑」


「、」




なんで嬉しそうなのかよくわからないけど




私も気を付けなくちゃ。




この人....仕事中でも可愛い時あるから。




「今日も一日頑張れそうです。笑」




....ほらね？




まだ仕事中じゃないけどこれだもん。




爽やかな....だけど可愛い笑顔。




仕事中は私だけのものじゃなくなるけど




....今は繋がってるから。




それだけで安心出来るし




仕事だって頑張ろうって思える。




....大好きな人と一緒にいるって
こういう事なんだよね。




今までもったいない事して来ちゃったな....。




ユンギにも....悪い事しちゃった。




結局まだちゃんと話せてないしなぁ....。




「...ねえ、テヒョンくん、」


「....はい、」


「今日、ユンギと話したいんだけどいい....？」


「え」


「ちゃんと気を付けるし、
何かされそうになったら引っぱたくから、ね？」


「Aさん...」




....顔に出てますよ、テヒョンさん。




めっちゃ嫌そう。





「そしたら僕....近くにいてもいいですか？」


「、」






テヒョンなりの妥協、かな....？







「...うん、いいよ。近くにいて....？ 笑」


「....はい。ありがとうございます。笑」









なんだかすごく、くすぐったい....。





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