私立敵育成高等専門学校【ヒロアカ】【本編】 (ページ25)

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【霧無水無/雪兎】ページ25

授業が終わり、昼食の時間へとなる。
それぞれが友人を誘い出しているが、とある木の下を見つめる。

理由は単純。

私の個性が“効かない”人がいつもと様子が違ったからだ。普段は、結構言い合いをしたりするが相棒以外で唯一本心を話せる人物だ。あんな感じでも、それなりに好いてはいる。その人物のお気に入りの場所だからだ。

…信用はしていないが。

今日も一人で登校をしていると、いつものように五宮茜から声を掛けられる。その後、世間話…まぁ彼女が殆ど話しているのだが、二人で話しながら登校をした。
だが、彼女のいつものような五月蝿さやあの幼稚園児の様な雰囲気が一切なく、戦闘の際に見た冷静な彼女のような気がした。

ただ、本当に“気がする”程度なのだ。
私としても、彼女についてはよく分かっていない。自分についてあまり語らないし、嘘をつくのが上手い。
私は嘘を見破るのは得意な方なのだが…未だに彼女は“五宮茜”は…いや“空风無地”は無知の人物。

―本当に好きなもの、嫌いなもの。

あの笑顔や言葉、誰が本当なのか彼女の性格からして区別がつく様にしているはず。あらかた、検討はついているが今日の様子からして探るのは良くないだろう。

空风無地(いつみやあかね)

だが残念なことに私は彼女のことを他の人よりかは知っている。五宮茜の相棒よりとは言えないが。だから、多少過去については知っているし彼女のことも理解している。
ただ一つ、私しか知らないことがある。

それは彼女の本当の名前。
本名を知っているのはこの私だけ。

_______五宮茜も知らないこと