【刀剣乱舞】菊の花は乱れ咲く。 (ページ4)

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菊四ページ4

「やあ、起きたかい？」

頭からバシャと水をかけられて眼が覚めた。

辺りはとても闇が濃く、天窓からは紅い月が覗いている。

「審神者...さま…何故このようなことを…」

「ああ、特に理由はないよ。したいからしてるだけ。今日はここに来たけど、明日は僕の部屋で楽しもうね？」

気持ちの悪い顔で笑った審神者。

周りを見渡せば、無念が漂い、瘴気が立ち込め、怨念が闊歩している。

「…」

「まずは何をしてあげようかな～？もっときつく縛る？たくさん傷を付けて可愛くしてあげる？いっそ、手足を切断しちゃう！？」

反り返ったり、飛び跳ねたり、叫びながら、恍惚とした表情で棚を漁っている。

一方、私は動けないまま。私を縛る鎖は呪術に使うであろう札が貼ってあり、いくら体を捩っても全く取れはせん。

「決めた！今日はたくさん痛くしてあげよう！彼もきっと喜ぶよ！！」

ニヤついた顔。手に持つのは何かの薬に、ペンチ。傍らには、大小様々な拷問器具がそろったテーブル。

「この薬はね、痛覚を最大限まで引き上げるものなんだよ！自分で作ったのさ！」

「痛覚を…？」

「さあ、飲んだ飲んだ！」

言霊で縛られて、思うように動けない。飲みたくないのに、体が勝手に動いてしまう。

無理矢理飲まされて、唐突に体を激痛が走り抜け、どんどん傷を付けられて、彼は気を失ってしまった..

「なんちゃって」

甲高い、悲鳴のような音を立てて縛る鎖が砕け散る。

「な！？何で！？」

「貴方の計画は分かり切っていたのですよ」

私は自らの切っ先を男へと向けた。

「さて、終幕へと参りましょうか」

そして、斬った。